YPVSについてPICで自作してて、純正YPVSコントローラの動きと比較してると色々と思う事が。
写真中央のマイコンMB8851にはADコンバータが付いています。
写真右下のNECのμ7001Cですが、これもADコンバータです。
iPhone 005
赤白、黄青、黒白の線が右上から伸びてポテンションメータへ繋がります。
MB8851では無くて7001CでADコンバータをしているのはなぜでしょうね。
精度が悪かったのかも知れませんが、MB8851は回転数測定(Input Captureが付いてます)でCPUパワーを殆ど使ってしまったのかも知れません。
だったらADコンバータを持っているマイコンを使う理由は無いかも知れませんが、安く手に入ったのかも知れませんし、まぁPICもイランのにADコンバータが沢山入ってますから真相は謎です。
データシート上では7001Cの方が高速にADコンバーターが動作する様ですが、まぁどちらにせよナノセカンドオーダーで、1秒間に数千回測定できますので、外出しする程のパフォーマンスが必要とも思えません。
この辺は開発した人に聞かないと分りませんな。

SDRは87年式ですが、YPVSコントローラは88年頃からはCDIと一緒になって行くようです。
SDRはCDIとYPVSコントローラが別体式ですが、その後のヤマハ車では一体式が増えます。
コントローラとしては、点火時期の調整、スロポジ、等の制御が次々と統合されて行きます。
丁度TZRがNSRに煽られている、いや(テクノロジ的には)ぶっちぎられている頃ですが、バブル真っ盛り、なおかつ空前のバイクブームだったので、そらどんどん進化しますな。
ヤマハもホンダもスズキもカワサキも早くなるなら何でもヤレてな時代ですよね。

ただ、マイコンはそれ程進化もしませんで、少ないメモリで、開発環境はアセンブラ、モータードライバもイマイチそろってない状態で、しかも汎用に、小さく作れと言われていたエンジニア達も、それはそれは大変だったんじゃないかなと思います。

まぁしかし、当時の世情は日本のエンジニアとしては最高に楽しい時代だったんじゃないかと思います。

純正の動作について思うところですが、YPVSは2ストの排気タイミングを変更するデバイスです。
ピストンが下がってきて排気を始めるタイミングを調整して、高回転から低回転まで上手くエンジンをまわすと。
まぁよー分りませんが、当時のマイコンではたいした事も出来ず、むしろチャンバー等をこのコントローラに合わせているんじゃないかとも思ったりします。
この純正コントローラで出来ることは、YPVSが開き始める回転数、全開になる回転数、全閉の角度を設定する事だけで、つまり一次曲線での制御ですから、その様に疑いたくもなります。
YPVSがついたエンジンを渡されて、おりゃ、チャンバー作って、って。
車体ができて、エンジン積んでみてからじゃないとチャンバー作れませんから、多分そうなんだと思います。
1984年にRZV、DTに搭載されていたYPVSコントローラは、どうやらそのまま1987年頃まで使われ続けた様です。

パワーバンド前後できちんと排気タイミングを取るために、32段階しか無いADコンバータを使って考えた結果が、この純正の動作なのかも知れません。

純正YPVSはモーターを85度(デバイス側ではその半分になりますので42度程度)開閉しますが、設計では90度の開閉を目指している様に思えます。
この5度はもしかすると個体差を吸収するためのマージンなのかも知れませんし、パワーバンドに合わせた1次直線でのモーター制御ゆえの制限かも知れません。
その様に疑うのは、4000〜6000では、SA●テクニカルの例だけでなく、自分でも確実に閉じ気味の方がよい結果に思えるからです。
特にワイドオープンしたときのアクセルのツキの良さは確実に体感できると思います。
まぁ色々と都合が積み重なった結果の純正仕様なんだと思いますが、その辺は作った人に聞いてみないと分りません。

PIC12F683は、現役ではありますが、既に最新のマイコンではありません。
それにしても出来る事は多く、MB8851の比ではありません。
この部分だけでもよりよくして、SDRのエンジンが持つ潜在的な力を少しでも引き出せれば、面白いなぁと思います。

→PICで作りました