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PIC18を使ってUSB経由でセッティング出来るYPVSコントローラですが、後はブートローダに食わせるソフトをPIC12からPIC18へ移植するところで我がSDRの不調、エンジン開腹という作業待ちになってしまったので、しばらく延期です。

とりあえずオイルシールをとっとと交換したいですね。
部品調達をミスったので、だんだん面倒な気持ちが沸いてきている自分が怖いです。 
なんせ寒いんで・・・。

SDRの新年会で秋葉原へ行きましたので、ついでに色々と部品を買ってきました。
メインはこれ。
iPhone 005

正月からCDIの自作について考えていて、ネット情報を調べてました。
というのも、アルモクさんがピープルのCDIもフレーム内部に入れたいそうで、となると場所が無いのでCDIも自作せざるを得ません。

そんなこんなで、ここまでの調査結果について。
SDRで自作CDIと言えば、既にペンタさんが試されています。
ノーマルCDIも分解解析されており、非常に貴重な情報源ですが、作成された回路はPICで進角制御されている事もありやや複雑で、後追いするには少し躊躇してしまいます。

海外ですが、SportDevicesというサイトではCDIをPICで進角させる回路とソースコードが配布されています。
数多くの自作CDI愛好家(?)の方々も随分参照しているようで、基本動作からPICでの制御まで書かれているとても貴重なサイトです。



そして、ネット上の自作CDIの回路としてはHT-ROCKETというものがあります。
紙ひこーきさんのも、元はこの辺からPIC制御へ発展させておられるようですね。
HT-ROCKETはペンタさんがSDRで動作させたCDIよりも、幾分シンプルで、かつ倍化回路がついていて性能が良さそげです。
RD400でも動作しているので、きっとSDRでも動作するに違いありません。たぶん。

このHT-ROCKETのキモは2つのコンデンサを使って電圧を倍加させている点だと思います。
ペンタさんは、点火用の電気を供給するエキサイタコイルの交流をブリッジダイオードで全波整流して利用していまして、自分も当初全くその発想で考えていました。
というのもアナログ回路初心者である自分は、HT-ROCKETの倍加装置に気が付かなかったからです。
良く説明を読んでみると、追加コンデンサで供給電圧を倍にしている様です。

ホンマに倍加するんかいな・・・

素人なので回路を見てもそんな感じです。

考えていても仕方無いので、QUCS(フリーの回路シミュレータ)を使って解析してみました。
書いた回路はこんな感じです。
自分が知っているチャージポンプの仕組みとも違いますし、、、うーん。
こんな事なら学生時代にもっと勉強しておけば良かった。

 c1

結果は以下。
c2

コッククロフトウォルトン回路というメジャーな昇圧回路だそうですが、勉強になります。

ちなみに自分は・・・工学部電気工学科をガッツリ卒業してるんやけどね・・・。
この回路は「倍電圧整流回路」や「「コッククロフト・ウォルトン回路」でGoogle先生に聞くと沢山出てきます。

ヤマハCDIを分解したペンタさんの記事を読むと、内臓するキャパシタは耐圧400Vの1.5uFだった様で、倍化するコンデンサは入ってませんでした。
以前自分がオシロで見た電圧は250V程度でしたので、倍化すると500V?

実際そうはならないと思いますけど、なった場合耐圧630Vの80%を使い切ってしまいますんで、少々恐ろしい結果になりそうです。
まずもって、YPVSコントローラは昇天召されるのは間違いないです。

黒黄

ヤマハ2スト車はエキサイタが2系統ある為、詳細なデータが無くシミュレーションで全ては解決しませんが、RDの回路が両方単純にぶっこんでいたので、特に問題は無いでしょう。

こうなってくると、HT-ROCKETの記事にある、凄い効果がある!というユーザーインプレッションも
「ホンマかいな?」
でしたが、今回真面目に考えてみた結果、
「もうチマチマコンデンサ付けたりIGコイル変えたりするのは無駄なんとちゃう?」
という気持ちになりました。
(後日これを否定してます。参考:CDIの電圧を倍にする効果の程は?)

この後、色々とコンデンサの容量を変化させてシミュレーションしてみますと、容量は大きい方が早いタイミングでピーク電圧に持ち込める様です。
ただし、シミュレーションは理想交流電源ですので、エキサイタコイルの電力供給量とは様子が違うと思っています。

そのまんま作っても面白く無いので、先行してUSB基板を構築したマイコン制御を試してみたいですね。
Androidで。


とりあえず実機で試す為にオススメのオシロ。