2015年の1シーズンに渡って島田優選手にて使って頂いたCDI/YPVSコントローラですが、

iPhone 008

これまで大過も無く無事動いてます。
今シーズンはこれで押し通します。

アナログ回路設計や基板発注、初めてのFLTK、初めてのオシロスコープ、久しぶりのVisualStudioとか色々と技術的なチャレンジが沢山あり、それをサーキットの場で試してもらえるというSDRとしては非常に貴重な経験をさせて頂きました。


結局なんだかんだと手間が掛かってしまったのでやりたい事が随分と沢山溜まっていて、例えばカタナの二人乗り化とかDC-CDI等、手付かずな物が沢山あります。
なので自作AC-CDIはSUGOが終わった辺りで大体終わりにしたかったのですが、クイックシフターというオプションが出来たので、少し開発期間が延びました。

クイックシフターだけでそこそこタイムを詰める事が出来るそうなので、テイストオブツクバ用だけでなくそもそもレーサーCDIには必要な機能だと思います。
この仕組みはシフトアップの度にピストン冷やしますし2ストオイルの供給も切れませんので、4ストでよくある燃料カット式では無くて、今回の点火カット式は2ストには良い機能だと思います。

クイックシフターの実装は、今はこんな感じでポートを引き出し作っているので長く使っていくにはちょいと不安が残ります。
iPhone 008

島田優選手が挑戦するテイストオブツクバが終わった時点で、自分は一旦AC-CDI開発は終わりにしますが、来シーズンもレースを続けるだろう彼には、きちんとしたモノを最後に一個お渡ししておこうかと思います。

これまで蓄積したものを一旦まとめておきます。
Versionは2.2になりますが、Version2シリーズとしては最終版です。
なお、ソフトのバックワードコンパチビリティは無くなります。

v22

回路としては以下の要件を満たす事を目的に書いてます。
(1)タコメータ用5Vパルスポート
(2)クイックシフター用デジタル3端子の作成
(3)スロポジ用アナログ3端子の作成

色々と整理するとPIC16F1455の20Pinでも足りましたので、これで行きます。
2016年モデルって事で(笑)

点火タイミングはIOCからINTに変更したり、PICのWeakPullUp機能を使ったりと、部品点数も若干減りました。

基板はこんな感じでまとまりました。
zip_top_small
 
今回は配線に随分と余裕を持たせました。

zip_bottom_small
相変わらずの老眼キラーですけど、SDRですから小さくないと車体に積めませんのでしょうがありません。
(というのは言い訳で、小さいのが好きなだけなんですが)
兎にも角にもこれが最後の基板です。

 
先日Takeyanさんが作成したCDIを見て、あ〜やっぱりここは苦労すんねんなぁと思った部分とか、そういう点も考慮してレイアウトしてます。
今回デジタル信号線は0.25mmを積極的に使ってます。

FusionPCBがある香港はナショナルホリデーの為に今はお休みらしいので、この基板の完成は11月になりますね。
某宮城の窯焼き名人にも送っておけば、最高速だけチャレンジに使って貰えるかも知れません。
来年クイックシフターは最高速チャレンジにはとっても有効だと思います。
加速時にキャブを閉じないメリットは恐らく窯焼き名人が一番理解してもらえるんではないかと密かに思ってます。