推定世界一速いSDRを世界一速く走らせる津村選手。
このSDRはストレートの絶対的な不利をコーナリングでカバーする(桑原エンジニアリング談)んだそうで。

エンジンの絶対的な性能は無いが、ライダーの技量と、完成度の高い車体でカバーしていくという、
とにかく萌える設定
です。

動画はほぼ無いに等しいんですが、桑原さんがアップした動画がほんの少しだけ存在。


ええ、SDRとかモトレボとかそんなので検索しても全く出てきません。
今後はTZKさんが奮発したアクションカムによる車載動画を期待してます。
ちなみにこの動画の次にアップされているのは、焼き付いて止まるSDRの車載映像なのですが・・・。

フレームは何度も溶接修理され、純正の良い部品が無くなってきている中で、桑原エンジニアリングの工作技量で維持しているとのこと。
桑原さんは、オフのレーサー制作がひと段落ついたので、これからSDRに取り掛かるとの事で、早速昨日、桑原エンジニアリングのブログで秘密兵器が紹介されてました。
スラストベアリングがTZ足に入るのね・・・。
桑原さんは工作物なら何でもできるとの事で、果ては医療器具(チタンプレート)なんかも作っているらしい。
和歌山周辺の人は幸せですな。

そんなこんなで、まだまだ進化するレーサーSDR。


さてそんで、

そんな推定世界最速SDRですが、点火系が不調だったそうです。
まさにこんな事例の為にシコシコ作っていたSDR用RacingCDIがある訳でして、推定東日本最速SDRについている点火系デバイスを使ってもらう事にしたのがここまでの経緯。

個人的にはこの部品で少しでもこのSDRの延命が出来れば良いと思っています。
スロポジにも対応してませんしソレノイドもついてませんが、長く使えるとは思っています。
(壊れてもまた作ることが出来ます)

レースで走る車両は「リザルト」というフィードバックが自動的に伴いますから、自分にとってはこれ以上のものはありません。
自分は島田選手や津村選手の様な技量は微塵もありませんので、自分では一生分からない領域で試験して貰っている様なものです。


このオフシーズンで島田優選手のSDRも含めて色々と調べ物が進みました。
具体的には和光2りんかんのK納さんが測定する、信用できるパワーチェックデータのお陰です。
RS250やTZ250などの2ストレーサーの点火マップの意味を具体的に知る事が出来たのです。
参考:SDR200:パワーチェック@和光 島田優号と準ノーマル比較
参考:マリオチャンバーNo.1のパワチェとSDR230の試乗とか


漸く本題。
津村選手SDR用点火時期マップを作りました。
タコメータ付きの動画が無いので、ウチのSBJチャンバーを元にしてます。
 2016-03-21-sbjc02
http://urana.info/rilassaru/pic/2016-03-21-sbjc02.cdi
【アーカイブはこちらに移動しました】

2ストの点火時期は3つのパートに分かれます。
(a)パワーバンド前までは早めにしてトルクを稼ぐ。
(b)パワーバンドで遅角していく。
(c)パワーバンド後、更に遅角していく。

上記パートはデジタル進角しているCDIはほぼこのパターンを踏襲してます。
実際にパワーチェックを伴ったテストでも裏付けされた結果で、こうする事によって伸び切りの良い出力特性(の一部)を得られます。
# 勿論その他がそういう方向に向かってチューニングされている前提です。

(c)部分は確実に効いてきますので騙されたと思ってグィっと下げて下さい。
4スト的なイメージだと、進めた方がええのとちゃうの?と思うかもしれませんが、ここは遅らせる部分です。
ちなみに7度以下はSDRやヤマハ系点火装置の都合で恐らく下げてもマイナスにしかならないので、その辺で止めておいてください。


マップ0とマップ1は、分かり易くする為に差を付けてます。
最終形はこのハザマにあると想定しますが、シリンダーやポートがどの程度改造されているかどうかに依存します。
MAP1は寒い時期用に割と攻めてますが、圧縮比等の変更によりデトネ領域に近づいていると思いますので気を付けて下さい。
2馬力以上の差は出てると思いますので、体感は出来ると思います。
(夏場、春秋でも設定は変えないといけないかなと思います)

これをベースに複数のファイルを事前に作っておいて、現場で柔軟に対応して貰えるとと思います。

YPVSはもう定番というか、ノーマルポートならこれ、っていう設定。
ピークパワー発生時はどっちみち全開なので、あんまりライダーのフィードバックが得られ無い領域ですが、RCDIでずっと走り込んでくれている埼玉のスペースラナウェイ イデさん が「うん、結局この設定に戻ってくるんだよな」とコメントしてるし、自分もこれだろうなって思っています。
ちなみにここを変えると、上手くいけば変なハンチングとか消えたりしますんで、車体状況によって変えてみて下さい。
ちなーみに、、、もう自分はSDRの持病ともいえるパーシャル領域のガクガクする症状はずっと体験してません。

どちらにせよ、これはレース用の設定です。
マシンとの対話をよろしくお願いいたします。

あ、練習の際は念の為純正CDI/YPVS電装をお忘れなく(^^;)
こちらはもう純正を持ち歩いたりはしてないので、大丈夫だとは思いますが・・・。 


その昔、RGV250γ3型は、80ps出るエンジンをチャンバーの口径を絞る事と、点火時期と排気デバイスで40psまで抑え込んでいたそうです。(スズキエンジニア談)
SDRも純正はあくまで純正。普通に走る分には普通に性能が良いとは思いますが、RCDIでもうひと搾り、楽しんでみて下さい。