長らく放置してしまったインジェクションの研究。

スズキのアドレス、バンバン、カワサキのエストレア等に使われているミクニのディスチャージポンプ。
よくよく計算してみたら、レーサーSDRには全く用が足りないような気がして、やる気なくしてた。

まぁでも限界試験してみた訳でもなく、もしかしたら使えないでも無いかな・・・と思い直してみたところ。
レーサー電装もひと段落しているし、今年こそ冬の間やるかな〜。


ディスチャージポンプ式フューエルインジェクションシステム。
dcp



モノつくり大賞2004年受賞ってことで、少なくとも10年以上も前の商品。
 

b_suzuki-epi-vs-dcp-fi



ネットでググるともう10年も前に先人が自作DCP制御にチャレンジしているけど、どうもうまく行ってない。 
高圧ポンプがいらないので部品点数が少ないってことなんだけれども、制御は結構難しい。

そもそもなんで「ディスチャージポンプ式」なのか。その辺を少々解説。

このDCPはソレノイドコイルを使って燃料を噴射する。
ソレノイドコイルの駆動は結構な電源が必要。
自動車の電源は大体14V位しかなく、バッテリーがあれば大電流は流せるけど高電圧は持っていない。
ソレノイド駆動時、コイルが動き始めるまでは結構な電力が必要で高電圧は欲しい。
これを吸引電圧という。
いったんプランジャの引き込みが終わると、あとは大した電圧はいらなくなる。

だもんで、吸引電圧のための高電圧が必要な訳なんですが、このコイルを使えば発生させることができる。
DC-DCコンバータなどで使われているチョッパ昇圧回路と理屈は同じ。

順番に見ていくと以下の様な感じ。

まずメイン制御信号によってローサイドのFETを通電させる。
すると+12Vがソレノイドに流れ始める。
1
次にローサイドのFETをオフにすると、コイルにためられたエネルギーが放出され、コンデンサに蓄積される。
2
次のサイクルでFETをハイサイド、ローサイド、共にオンにすると、コンデンサに蓄電されたエネルギーがコイルに一気にかかる。

ここがディスチャージなところ。公知の回路。


しかしなんとエコなシステムなんだろう。
無駄が無いよね。


で、まぁここまでは簡単なんだけど、ここから先が面倒くさい。
コイルに流す電流は、コイルの温度によって抵抗値が変わるので大きく変化する。 
つまり常にコイルに流れる電流値を計測しながらメイン制御信号のオン時間を調整せねばいけない。

この辺の回路作成と、データ取りが難儀しそう。
ま、ボチボチと。