パチロクさんに29LのYPVS調査しときますわ〜と約束していたので調査。

最初期のYPVS。
いや、最初期の市販排気デバイス。
ここから2ストローク車の新時代が始まったと言っても過言では無い、ある意味革新的技術。
初期型RZとその後のRZで、中間馬力で10馬力弱、最高出力で5馬力程度の差があるのはこのデバイスのお陰。
最初はポートタイミングを調査する為の試験用デバイスだったとのこと。

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配線の巻き方が凄いね・・・。

マイコン部分には29Lの印字がある。
NEC製のマイコンにヤマハがカスタマイズしたのだろう。
時代を反映してか、トランジスタで制御している。
しかしこのトランジスタ、めっちゃデカイ
NPNトランジスタB834
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PNPトランジスタB880
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これが正逆で二個づつ。

3MA位の年代になると、この小さなモータードライバ一個。
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RCDIはこの2世代後のモータードライバ。
東芝半導体、日本の宝なんだから海外に売り飛ばさず頑張って欲しい。


時代を反映してか片面実装。
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お借りしたデバイスにいつものパルスジェネレータを刺します。
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パルスジェネレーターは5Vのオンオフ信号を発生する様に作っています。
これを220KΩと6.8Ωの抵抗の間に投入すると、YPVSコントローラーのマイコンは回転数を計測してモーターを駆動します。
SDRだと、100Hz(1秒間に100回)のオンオフ信号を入れると6000rpmと認識します。
今回は29L用、つまり二気筒用なので、クランク一回につき2回の信号が発生しますので、100Hzですと3000rpmとして認識します。

赤白の線はYPVSモーターのぽテンションメーターにつながっています。
YPVSコントローラは白赤の線が何ボルトなのかを測定して現在のモーターの状態、位置を知ります。
つまり赤白をテスターで測定すればYPVSコントローラがどうしたいのか、どの位の開度にしたいのかが分かる訳です。

余談ですが、自作CDIで倍電圧突っ込んでいる人は気を付けてください。
YPVS別体式の場合、CDI内部のコンデンサの充電電圧を6.8KΩ:440KΩで分圧してます。
RZのYPVSに300Vを掛けると4.63Vになります。
倍電圧で600Vを掛けると9V程度になりますが、溢れた分はツェナーダイオードで処分しています。
ツェナーには1.3mA程度しか流れないので壊れる事は無いと思いますけど、そもそもマイコンのIOポートに直結している部分ですし、やらない方が絶対良いです。
対処方法は抵抗一本で出来る簡単なものなので、やっておいた良いと思います。

以下はSDRのもので、10KΩ:440KΩで分圧していました。
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SDRの方が29Lより新しいので、途中でYPVSコントローラーは設計変更になったのでしょう。

閑話休題
で、調査した結果です。
29LYPVS
ある程度ふら付いているのは測定誤差かな。
大体5,800rpm位から立ち上がって9,500rpmまで一直線だと思う。

赤線はRCDIで設定する際に使う数値。
アクセル開度としては、SDRだと55なんだけど、RZだと58を設定する事になりますね。

・フルオープンは2.38VでSDRと同じ。
・フルクロースは1.12VでSDRよりやや開き気味。

想定通りYPVSのデバイスはどれもこれも一緒で、YPVSのモーター側の仕様はYPVSの歴史の中で変更になった事は無いと思います。
YPVSコントローラ側で設定があって、車種ごとにちょっとずつ違いますね。

SDRの調査をした過去記事はこちら
2012年08月17日 YPVS:調査 9000回転で全開っす

SDRはYPVSの開度をもっと積極的に使っている。
これが時代のせいなのか、2気筒と単気筒の違いなのか。
それは今後RZ乗りの人達が確かめていくことなんかな。