あ〜今日も和光にりんかんで狩野兄貴にお世話になってきましたよ。
NSR界隈の有名人、狩野さんも面白かったそうです。
利楽猿的には、結果はオチ無しですわ・・・。
なので今日は普通に出来事を書いていく。
さて、時間は遡り・・・
オープンソースのレース用CDI、つまりOSR-CDI(オサルCDIじゃないよ)を作成中。
昨日、これを桶川で島田優選手のご友人のR1-Zに搭載してみようというお話になった。
パチロクさんに連絡して、一緒に行きますか?と聞いたら、行ける様に調整するとの事だった。
パチロクさんはRCDIの本質から理解しているので、色々とディスカッションするにはとても良い人。
しかも、どうも自分で作ったRCDI2.4.0が、RCDI2.3.3よりも調子が悪い気がする・・・という。
原因が分からないそうだ。
ついでに、桶川ならエンジンをブチ回しても怒られないので、そこでついでに確認しましょうという事になった。
そして本日、土曜日。
朝9時にウチで待ち合わせ。
SMSで30分程遅れます、と来たが、なぜか30分程早く来た。
待ち合わせ時間を1時間間違えていたらしい。
糞熱いのに、オッサンが暇な事してますね〜とか言いながら出発。一路桶川へ。
道すがら色々と調子を聞いてみると、悪い様な、悪く無いようなという話。
まんじりとしない。
桶川に行く途中にアルモク亭による。
目的はR1-Zのメインハーネスをドロップする事と、タイランドのYoさんに送るSDRのフロントマウントを回収する為。
アルモク亭ではモノタロウで購入したクーラーが付いていた。
アルモク亭とほぼ同じ様な位置にあるGarage TAKAさんのところも同日クーラーが導入されていたので、埼玉はよっぽど暑かったんだな〜と思う。
鶴さんが利楽猿号に付けないか、と言って置いて行ったニッシンキャリパー前後。
フロントは見慣れたものなんだけど、リアもそろえると確かにかっこいい。
ブレーキ全体をニッシンにする・・・良いかもなぁと思いながらいつになる事やら。
やりたい事は一杯あるのだ。
アルモクさんからフロントマウントを受け取り桶川に到着。
すると「今から15分後に走行するから、付けられる?」と申す。
おお、大変だ・・・。
しかし今日は手が4本あるからね。
またR1-ZのCDIは交換しやすいのよ。本当に。
取り付ける前に、一点の謎を解く。
1XGやRZ-1のサービスマニュアルにある配線図を見ると、CDIに充電するコイルから出てくる線の色が、初期のRZ250Rのものと違っている。
ただ、3MAのCDIとか見ていると、どうもこれ間違いなんじゃないの?って感じなのだ。
パチロクさんともこの件を色々と話をしたんだけど、恐らくサービスマニュアルが盛大に数世代に渡って間違えているんだろう、という結論になった。
確認方法はとても簡単で、コイルから出てくる3端子の抵抗を測れば良い。
で、測ってみたところ、やっぱりサービスマニュアルが間違っていた。
どうであれ、緑はアース(VL)、茶は中電圧(VM)、赤は高電圧(VH)である。
VL、VM、VHの呼び方はヤマハデジタルCDIの基盤に書いてある。
車体側の色は合っているので、サービスマニュアルだけが間違っているって事。
まぁ良いです。
取り付けてアクセルを煽ると、高回転でタコメータが躍る。
うーん、アカン感じ。
R1-Zのタコメータはヤマハ純正で、いつものオレンジ線から取るタイプ。
CDIの放電マイナス側。
つまり、無駄点火しているって事。
しかしエンジン音は何ら問題が無いので、取り急ぎ走って貰った。
ストレートの音は悪くないんだけどなぁ。
まぁついて15分で装着したんで、圧倒的に時間が足りてない。
アルモクさんのところの作業が時間が掛かったのが敗因か。
戻ってきてから話を聞いてみる。
2〜3コーナーでの立ち上がり加速が改善。
時々反応が悪くなったような感じ。
9000rpm付近の反応はとても良い。
ということだった。
タコメータが躍る原因を探る為にオシロを当ててみる。
どうもピックアップ信号が2回来ているようだ。
恐らくこれが悪さしているのだろう。
色々とパチロクさんと二人でオシロを当てていくと、大体の予想が付いた。
ピックアップの入力側のオシロの波形がこんなんだったのだ。
あ〜そういえば、ピックアップ入力側のダイオードをSD103から1S10に変えたんだよね・・・。
ダイオードって、一方向しか電流を流さないと思われているけど、実は順電流を流した直後に逆電流を流すと、盛大に電流が流れてしまう。
これを「少数キャリア蓄積効果」という。
しばらくたつと、逆電流が止まる。この止まるまでの時間を「逆回復時間」という。
1S10はこの時間が長くて、2気筒高回転では逆電流が流れてしまい、これが原因でピックアップ信号が二回発生してしまっていたと予測。
一旦R1-Zを元に戻して、検証の為にRZ250Rでさらに詳しく調べてみる。
丁度パチロクさんが、RCDI2.3.3とRCDI2.4.0を持っていた。
RCDI2.3.3はSD103、RCDI2.4.0は1S10を使っているので、先ほどの仮説を検証するには十分。
あーだこーだとオシロを当てていくと、、、やっぱりそうみたい。
パチロクさんは現在日本で一番RZのCDIを付けたり外したりしているので、作業は早い。
ポケットオシロは余り精度もよろしくないんだけど、こういう時は大活躍するね。
調査も終わり、ワークアラウンドも発見。
フォトカプラを付けて、プラス側の電流を逃がすことにした。
(SDR版はもとからそういう仕組みになっている)
RZでは上手く行った。
またR1-Zのところにテクテク歩いて行って、調査依頼をした。
R1-Zも上手く行った。
タコメータも踊らないし、いい音させている。
前々よりパチロクさんと話していた「結局ヤマハのCDIは全部これでいけるんとちゃうかな」という仮説は、ほぼほぼ当たった。
今回、最初期のRZ250Rと最新のR1-Zは、全く同じ基盤で動いている。
配線カプラが違う位なんだな、これが。
パチロクさんは、CDIやらなんやらのRZ内部回路は、ついこの間まで完全ブラックボックスだったんだけど、今は簡単に思えるらしい。
理屈が分かっているから、配線色に頼らなくても済む。
理屈を考えて対処すれば良いだけだから。
R1-ZとRZR、両方とも症状が改善した為、原因は確定。
仮説通りの内容だった。
ちなみにこの問題、ピックアップ信号のプラスもマイナスも使っているSDRには関係の無い。
2気筒エンジンならではの課題。
パチロクさんは「トラブルがあって、調査して、改善するって正に開発だよなぁ」とつぶやく。
まぁ開発ですね、確かに。
R1-Zを使わせてくれた田村さん親子にお礼を言って退散する。
ここでパチロクさんが、「全部の疑惑、課題が片付いた様なので、パワーチェックのリベンジをしたい」とのこと。
前回パワーチェックをした際は、RCDIを純正等価にセッティングしたと思ったら、実は4度遅かったというオチが付いた。
これはパチロクさんにとって、とても残念だった出来事だったそうで、全ての問題を解決した時点でリベンジしたかったということだ。
んで、「予測は何馬力ですか?」と聞いたら55馬力という。
鶴さんの息子のカッチャンは
俺のR1-Zは70馬力ィィィィ!と言いながら26馬力で散った。
盛大に男らしく散った。
俺は彼が好きだ。大好きだ。
でも今回はそこまでの落差は無いだろうと予測。
あんまりネタにならない気がするんだな、これが。
パチロクさんのCDIのマップを吸い取ってみてみると、殆ど変化のない2パターンのマップだった。
こんなの。
ヌルイ!ぬるすぎる!
気温30度の時の水温30度みたいなヌルさだ。
そういって、自分がさっきR1-Z用に作ったマップをえいやぁと投入した。
人のバイクなのに。
桶川から和光に移動開始。
道中スイッチを切り替えながら走るRZ。
どうすか?
「正直よくわからん」
果たしてパワーチェックの結果はどうか。
17号沿いの店で二人で途中冷やしつけ麺を食べていると、アルモクさんから電話がある。
「NSR250のエンジン降ろすの、重いから手伝え」とのこと。
MC21のエンジンを何かと交換してきたらしい。
なんでやねん。
途中アルモク亭によってエンジンを降ろし、何に使うねん、とか話をしていたら、アルモクさんが「パワーチェック俺も行こう」と言い出して、結局3人で行く事になった。
アルモクさんも、パワーチェックの魔物を見たいのだ。きっと。
大体80%位の確率でオチが付くのだからしょうがない。
17号を南下して程なく到着。
相変わらずセンスの良いバイクがたくさん置いてある和光2りんかん。
狩野さんが出てきた。
(画像はイメージで特定の個人や団体とは何ら関係がありません)
目が死んでた。
「暑い〜・・・」んだそうで。
今日は猛暑日ですからね。
パチロクさんのRZについているマップ切り替えスイッチを見せると、「あぁなるほど」と、少し目に生気が戻る。
この人ホンマ2スト好きなんやな。
測定開始。
RZ250Rがありえないような音を出して回されていく。
ノーマルチャンバー全開の咆哮はこちら。
ノーマルチャンバーも、全開ではこんな音。
迫力あるねぇ・・・。
一回目の測定が終わり、狩野さんが出てくる。
「いやぁ〜良いですよ〜」
ツマラン
二回目。
狩野さんがYPVSの動作に興味を持って、動画撮影をしていたけど、上手く行かなかった様子。
YPVSもRCDIが作っているんだけど、まぁ普通に動くだけだ。
このデバイスが2ストロークの出力に多大な影響を与えるのは良く知られた話なので省略。
なぜかご機嫌な狩野さん。
何が起こっているのか。
ここで最初の絵。
計測が終わって、狩野さんが「いや〜良いよこれ、良いよ〜」という。
いつもダメダメなバイクを持って行くからか、こんだけ褒めているのは初めて聞いた。
終了後、今回は全然ネタもオチも無く残念だ、というと、狩野さんが「電気だけでこれだけ変わるのはちょっと面白いと思うんだけど」という。
さっきまで死んでいた狩野さんの目も完全に生き返る。
なんだか楽しそうで、車体をじろじろと観察してた。
毎度電気系は見どころが無くてすんません。外見はふつうのRZRですから。
この時の様子は2りんかんブログにも掲載されました。
和光2りんかん RZ250 RZ350 & YAMAHA 2ストの救世主なるか???【和光】
してどれくらい変わったのか。
これだけ変わった。
グラフは前回の純正CDIと、今回のRCDIの比較。
なんと綺麗なパワー曲線。YPVSが上手く動作している。
結果から言えば10%位出力が向上した。
純正マフラー純正キャブ。
前回の純正CDIのマップは狩野さんが「あれ、前回印刷しただけで保存し忘れてた」とのことで、こちらで合成した。
自分が想像で適当に入れた点火時期なので、ほぼノーセッティング。
まぁでも想定はしてた。
マップは29L互換と2XTの延長線上にあるミハラスペシャルのCDIと互換と思われるもの。
一回目は29L互換で測定したところ、かなり成績が良かったので、狩野さんは「これは超えられないだろう」と言っていたんだけど、簡単に超えたので少し驚いたらしい。
ちなみに29Lと2XTのCDIの違いってのは、カスタムICによる進角と、フルデジタルマップによる進角の違いがある。
もっと言えば1KT(TZR250前期型)と2XT(TZR250後期型)の違いと同じ様な感じ。
YPVSの開度はちょっと細工してある。
2XTのマップはその後3HMからR1-Zまで受け継がれている様子。
まぁその辺はタイミングライト当ててみれば良いだけなんだけどね。
とりあえず、ノーマルチャンバーでこれだけ差が出た。
ノーマルCDIでノーマルチャンバーはやっぱり勿体ないオバケがでそうだと思った。
今日はおもろいオチは無し。
残念ながら・・・。
パチロクさんは、長い長い自作CDIの旅に一区切りがついて、相当嬉しかったらしく、ハイタッチされた。
とても嬉しそうで、ずっとウフフと笑ってた。
今日はなんだかみんな楽しそうだ。
それならオチは無いけど、まぁ良いか。
今日の結果でRZやR1-Zは多分全部イケると確信した。
イケない理由がないから。
NSR界隈の有名人、狩野さんも面白かったそうです。
利楽猿的には、結果はオチ無しですわ・・・。
なので今日は普通に出来事を書いていく。
前日まで
さて、時間は遡り・・・
オープンソースのレース用CDI、つまりOSR-CDI(オサルCDIじゃないよ)を作成中。
昨日、これを桶川で島田優選手のご友人のR1-Zに搭載してみようというお話になった。
パチロクさんに連絡して、一緒に行きますか?と聞いたら、行ける様に調整するとの事だった。
パチロクさんはRCDIの本質から理解しているので、色々とディスカッションするにはとても良い人。
しかも、どうも自分で作ったRCDI2.4.0が、RCDI2.3.3よりも調子が悪い気がする・・・という。
原因が分からないそうだ。
ついでに、桶川ならエンジンをブチ回しても怒られないので、そこでついでに確認しましょうという事になった。
アルモク亭
そして本日、土曜日。
朝9時にウチで待ち合わせ。
SMSで30分程遅れます、と来たが、なぜか30分程早く来た。
待ち合わせ時間を1時間間違えていたらしい。
糞熱いのに、オッサンが暇な事してますね〜とか言いながら出発。一路桶川へ。
道すがら色々と調子を聞いてみると、悪い様な、悪く無いようなという話。
まんじりとしない。
桶川に行く途中にアルモク亭による。
目的はR1-Zのメインハーネスをドロップする事と、タイランドのYoさんに送るSDRのフロントマウントを回収する為。
アルモク亭ではモノタロウで購入したクーラーが付いていた。
アルモク亭とほぼ同じ様な位置にあるGarage TAKAさんのところも同日クーラーが導入されていたので、埼玉はよっぽど暑かったんだな〜と思う。
鶴さんが利楽猿号に付けないか、と言って置いて行ったニッシンキャリパー前後。
フロントは見慣れたものなんだけど、リアもそろえると確かにかっこいい。
ブレーキ全体をニッシンにする・・・良いかもなぁと思いながらいつになる事やら。
やりたい事は一杯あるのだ。
R1-Z取り付け
アルモクさんからフロントマウントを受け取り桶川に到着。
すると「今から15分後に走行するから、付けられる?」と申す。
おお、大変だ・・・。
しかし今日は手が4本あるからね。
またR1-ZのCDIは交換しやすいのよ。本当に。
取り付ける前に、一点の謎を解く。
1XGやRZ-1のサービスマニュアルにある配線図を見ると、CDIに充電するコイルから出てくる線の色が、初期のRZ250Rのものと違っている。
ただ、3MAのCDIとか見ていると、どうもこれ間違いなんじゃないの?って感じなのだ。
パチロクさんともこの件を色々と話をしたんだけど、恐らくサービスマニュアルが盛大に数世代に渡って間違えているんだろう、という結論になった。
確認方法はとても簡単で、コイルから出てくる3端子の抵抗を測れば良い。
で、測ってみたところ、やっぱりサービスマニュアルが間違っていた。
どうであれ、緑はアース(VL)、茶は中電圧(VM)、赤は高電圧(VH)である。
VL、VM、VHの呼び方はヤマハデジタルCDIの基盤に書いてある。
車体側の色は合っているので、サービスマニュアルだけが間違っているって事。
まぁ良いです。
取り付けてアクセルを煽ると、高回転でタコメータが躍る。
うーん、アカン感じ。
R1-Zのタコメータはヤマハ純正で、いつものオレンジ線から取るタイプ。
CDIの放電マイナス側。
つまり、無駄点火しているって事。
しかしエンジン音は何ら問題が無いので、取り急ぎ走って貰った。
ストレートの音は悪くないんだけどなぁ。
まぁついて15分で装着したんで、圧倒的に時間が足りてない。
アルモクさんのところの作業が時間が掛かったのが敗因か。
戻ってきてから話を聞いてみる。
2〜3コーナーでの立ち上がり加速が改善。
時々反応が悪くなったような感じ。
9000rpm付近の反応はとても良い。
ということだった。
問題発生
タコメータが躍る原因を探る為にオシロを当ててみる。
どうもピックアップ信号が2回来ているようだ。
恐らくこれが悪さしているのだろう。
色々とパチロクさんと二人でオシロを当てていくと、大体の予想が付いた。
ピックアップの入力側のオシロの波形がこんなんだったのだ。
あ〜そういえば、ピックアップ入力側のダイオードをSD103から1S10に変えたんだよね・・・。
ダイオードって、一方向しか電流を流さないと思われているけど、実は順電流を流した直後に逆電流を流すと、盛大に電流が流れてしまう。
これを「少数キャリア蓄積効果」という。
しばらくたつと、逆電流が止まる。この止まるまでの時間を「逆回復時間」という。
1S10はこの時間が長くて、2気筒高回転では逆電流が流れてしまい、これが原因でピックアップ信号が二回発生してしまっていたと予測。
一旦R1-Zを元に戻して、検証の為にRZ250Rでさらに詳しく調べてみる。
丁度パチロクさんが、RCDI2.3.3とRCDI2.4.0を持っていた。
RCDI2.3.3はSD103、RCDI2.4.0は1S10を使っているので、先ほどの仮説を検証するには十分。
あーだこーだとオシロを当てていくと、、、やっぱりそうみたい。
パチロクさんは現在日本で一番RZのCDIを付けたり外したりしているので、作業は早い。
ポケットオシロは余り精度もよろしくないんだけど、こういう時は大活躍するね。
調査も終わり、ワークアラウンドも発見。
フォトカプラを付けて、プラス側の電流を逃がすことにした。
(SDR版はもとからそういう仕組みになっている)
RZでは上手く行った。
またR1-Zのところにテクテク歩いて行って、調査依頼をした。
R1-Zも上手く行った。
タコメータも踊らないし、いい音させている。
二気筒の発電機
前々よりパチロクさんと話していた「結局ヤマハのCDIは全部これでいけるんとちゃうかな」という仮説は、ほぼほぼ当たった。
今回、最初期のRZ250Rと最新のR1-Zは、全く同じ基盤で動いている。
配線カプラが違う位なんだな、これが。
パチロクさんは、CDIやらなんやらのRZ内部回路は、ついこの間まで完全ブラックボックスだったんだけど、今は簡単に思えるらしい。
理屈が分かっているから、配線色に頼らなくても済む。
理屈を考えて対処すれば良いだけだから。
R1-ZとRZR、両方とも症状が改善した為、原因は確定。
仮説通りの内容だった。
ちなみにこの問題、ピックアップ信号のプラスもマイナスも使っているSDRには関係の無い。
2気筒エンジンならではの課題。
パチロクさんは「トラブルがあって、調査して、改善するって正に開発だよなぁ」とつぶやく。
まぁ開発ですね、確かに。
R1-Zを使わせてくれた田村さん親子にお礼を言って退散する。
ここでパチロクさんが、「全部の疑惑、課題が片付いた様なので、パワーチェックのリベンジをしたい」とのこと。
前回パワーチェックをした際は、RCDIを純正等価にセッティングしたと思ったら、実は4度遅かったというオチが付いた。
これはパチロクさんにとって、とても残念だった出来事だったそうで、全ての問題を解決した時点でリベンジしたかったということだ。
俺のRZは55馬力
んで、「予測は何馬力ですか?」と聞いたら55馬力という。
鶴さんの息子のカッチャンは
俺のR1-Zは70馬力ィィィィ!と言いながら26馬力で散った。
盛大に男らしく散った。
俺は彼が好きだ。大好きだ。
でも今回はそこまでの落差は無いだろうと予測。
あんまりネタにならない気がするんだな、これが。
パチロクさんのCDIのマップを吸い取ってみてみると、殆ど変化のない2パターンのマップだった。
こんなの。
ヌルイ!ぬるすぎる!
気温30度の時の水温30度みたいなヌルさだ。
そういって、自分がさっきR1-Z用に作ったマップをえいやぁと投入した。
人のバイクなのに。
桶川から和光に移動開始。
道中スイッチを切り替えながら走るRZ。
どうすか?
「正直よくわからん」
果たしてパワーチェックの結果はどうか。
17号沿いの店で二人で途中冷やしつけ麺を食べていると、アルモクさんから電話がある。
「NSR250のエンジン降ろすの、重いから手伝え」とのこと。
MC21のエンジンを何かと交換してきたらしい。
なんでやねん。
途中アルモク亭によってエンジンを降ろし、何に使うねん、とか話をしていたら、アルモクさんが「パワーチェック俺も行こう」と言い出して、結局3人で行く事になった。
アルモクさんも、パワーチェックの魔物を見たいのだ。きっと。
大体80%位の確率でオチが付くのだからしょうがない。
17号を南下して程なく到着。
相変わらずセンスの良いバイクがたくさん置いてある和光2りんかん。
狩野さんが出てきた。
(画像はイメージで特定の個人や団体とは何ら関係がありません)
目が死んでた。
「暑い〜・・・」んだそうで。
今日は猛暑日ですからね。
パチロクさんのRZについているマップ切り替えスイッチを見せると、「あぁなるほど」と、少し目に生気が戻る。
この人ホンマ2スト好きなんやな。
測定開始。
RZ250Rがありえないような音を出して回されていく。
ノーマルチャンバー全開の咆哮はこちら。
ノーマルチャンバーも、全開ではこんな音。
迫力あるねぇ・・・。
一回目の測定が終わり、狩野さんが出てくる。
「いやぁ〜良いですよ〜」
ツマラン
二回目。
狩野さんがYPVSの動作に興味を持って、動画撮影をしていたけど、上手く行かなかった様子。
YPVSもRCDIが作っているんだけど、まぁ普通に動くだけだ。
このデバイスが2ストロークの出力に多大な影響を与えるのは良く知られた話なので省略。
なぜかご機嫌な狩野さん。
何が起こっているのか。
ここで最初の絵。
計測が終わって、狩野さんが「いや〜良いよこれ、良いよ〜」という。
いつもダメダメなバイクを持って行くからか、こんだけ褒めているのは初めて聞いた。
終了後、今回は全然ネタもオチも無く残念だ、というと、狩野さんが「電気だけでこれだけ変わるのはちょっと面白いと思うんだけど」という。
さっきまで死んでいた狩野さんの目も完全に生き返る。
なんだか楽しそうで、車体をじろじろと観察してた。
毎度電気系は見どころが無くてすんません。外見はふつうのRZRですから。
この時の様子は2りんかんブログにも掲載されました。
和光2りんかん RZ250 RZ350 & YAMAHA 2ストの救世主なるか???【和光】
RZはスイッチ一つで生き返る
してどれくらい変わったのか。
これだけ変わった。
グラフは前回の純正CDIと、今回のRCDIの比較。
なんと綺麗なパワー曲線。YPVSが上手く動作している。
結果から言えば10%位出力が向上した。
純正マフラー純正キャブ。
前回の純正CDIのマップは狩野さんが「あれ、前回印刷しただけで保存し忘れてた」とのことで、こちらで合成した。
自分が想像で適当に入れた点火時期なので、ほぼノーセッティング。
まぁでも想定はしてた。
マップは29L互換と2XTの延長線上にあるミハラスペシャルのCDIと互換と思われるもの。
一回目は29L互換で測定したところ、かなり成績が良かったので、狩野さんは「これは超えられないだろう」と言っていたんだけど、簡単に超えたので少し驚いたらしい。
ちなみに29Lと2XTのCDIの違いってのは、カスタムICによる進角と、フルデジタルマップによる進角の違いがある。
もっと言えば1KT(TZR250前期型)と2XT(TZR250後期型)の違いと同じ様な感じ。
YPVSの開度はちょっと細工してある。
2XTのマップはその後3HMからR1-Zまで受け継がれている様子。
まぁその辺はタイミングライト当ててみれば良いだけなんだけどね。
とりあえず、ノーマルチャンバーでこれだけ差が出た。
ノーマルCDIでノーマルチャンバーはやっぱり勿体ないオバケがでそうだと思った。
今日はおもろいオチは無し。
残念ながら・・・。
パチロクさんは、長い長い自作CDIの旅に一区切りがついて、相当嬉しかったらしく、ハイタッチされた。
とても嬉しそうで、ずっとウフフと笑ってた。
今日はなんだかみんな楽しそうだ。
それならオチは無いけど、まぁ良いか。
今日の結果でRZやR1-Zは多分全部イケると確信した。
イケない理由がないから。
コメント
コメント一覧 (7)
2KでRBをあて、全問正解でRUSHに入れて、V3モードまで入れたのですが、クオーツ8個、130Gとショボい
結局PM5時までに平盛4箱までしか到達できませんでた。(興味の無い人は以下より読んでください)
エアコン直撃の席でしてホット珈琲のみながら激闘したのですが具合が悪く早起きして起きたら体調激悪。
喉も痛いし体がだるい。オマケに熱出てるし。
例の3線の抵抗値を測って仮設2号機RCDI(配線を入れ替え、レギュレータは180度回してして取り付け)で実験の予定でしたが延期。
今までの経緯から考えるに1XGもサビマが盛大に間違ってるような悪寒がします。
無理なさらずボチボチ頑張ってくださいね〜!
純正CDI越えできてホッとしました。
今回の一番の感動ポイントは、
「問題発生→調査→考察・仮説→検証→解決」の流れ。鳥肌モンでした。
結果的に不正波形を現地で解決できてしまうとは。。。
ということで、「長い長い自作CDIの旅に一区切りがついた」ので、来週から自作CDI3号機作成開始(笑)
> 「問題発生→調査→考察・仮説→検証→解決」の流れ。鳥肌モンでした。
これは人類の歩みそのもの、DNAレベルの話ですやん。
> 結果的に不正波形を現地で解決できてしまうとは。。。
パチロクさんがおられたから、という事実は揺るぎません。
話をしているとなんらかの解決策が生まれますし、やっぱり手が4本あると考える時間が生まれますよね。ありがとうございます。
> ということで、「長い長い自作CDIの旅に一区切りがついた」ので、来週から自作CDI3号機作成開始(笑)
ねばーえんでぃんぐすとーりー(笑)
ブログが・・・・・・
名古屋で電子部品のオンラインマーケティングを行なっております、ANCHOR代表の森下と申します。
この度、貴サイトを拝見しまして、ぜひ弊社顧客(電子部品関連のグローバル企業)とのタイアップをお願いできないかと考えております。
つきましては、詳細についてご説明させていただくことは可能でしょうか。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
森下彰大
メールアドレス:info@anchor2018.com
事業紹介HP:https://www.anchor2018.com/