今回のOSR-CDIリリースから、点火時期は500rpm毎に設定できるようにしています。
そもそも以前のバージョンで1000rpm毎に設定できるようにしていたのは、設定の手間を省く為なんですが、岡山国際を走る世界最速のSDRチームにとっては物足りなかった様です。

その他にも、純正点火時期にぴったり合わせようとすると500rpm毎の設定が必要だったり、そもそもなんちゃってタブレット対応していたUIを刷新したかったりで、頑張って書き込みソフトを改変しました。

実際街乗りレベルでは500rpm位の変化や、進角±1度位の違いってのはほぼ誤差の様なもので、ブラインドテストして分かるレベルの違いはありません。
余程毎日の気温や湿度の変化の方が大きく変化が出ます。

ですが、ほんのコンマ一秒を長い長い岡山国際サーキットで争う人達には如実に体感できる変化がある様です。
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TZKさんから以下の様なコメントが来ていましたのでご紹介。
500rpm毎の設定ありがとうございます。 
排気バルブを8kで全開にするのが 旋回中ハ−フスロットルには具合が悪いようなので助かります。 
点火時期の設定を1°変更すると キチンと結果に出るものですね。 
内燃機関の妙というか OSR-CDIが凄いのか。 
9000rpmでBTDC13°15°16°17°と進めていくほど結果が良くなっています。 
17°/9kでピストンを溶かした事実もあるので 9kはこのあたりを暫定ベストとしておきます。 
10kでは7°から5°にすると明確に遅くなりました。 
次回は10kを進角する予定です、9.5kを設定できるので楽しみです。 

17°/9kを実用するために厚型ラジエターや冷え型プラグが必要でした。 
この組み合わせで真夏として最高の調子が得られました。 
16°と15°で ライダーのやる気に差が付くくらいの違いができました。 
10kとかを詰め終えるまで9kは16°がいいかもしれませんね。 
ピストンや左ベアリングを観察して決めようと思います。 
もうすでに公道を走る車両とは全くの別次元の話ではありますが、まぁ最も嬉しかったのは、
16°と15°で ライダーのやる気に差が付くくらいの違いができました
という事で、何があったかは分かりませんが、津村選手のやる気に影響を及ぼす変化があったのは意味があったと個人的には思っています。

そこは単純に喜ぶとして、この文章は示唆に富む内容が幾つか含まれていて興味深いです。
真夏の岡国で17°/9Kで走り切ったという事実や、全開時とパーシャル時のYPVSの開度でマシンの乗りやすさが変わるとか等々です。

次のステップはスロポジか、Takeyanさんがこれからトライするであろう、負圧による制御の進化が必要なんだろうなと思います。
街乗りレベルでも加速時と減速時に点火時期やYPVS開度を変化させた方が良いだろうとは感じる時があります。


SDRがサーキットを後何年走れるのか分かりません。
なので、その進化が間に合うのかどうかも分かりません。
デバイスを作ったからと言って必ずしもそれを使いきれるかどうかも分かりません。
そろそろ時間との勝負になって来ている事は事実です。

残念ながら2ストローク自体が絶滅寸前なので、この様な限界領域にトライする人も少ない状態です。
例えば20〜30年前に、自由に進角制御出来るデバイスが市場に存在していれば、サーキットでは大変な量のノウハウの蓄積があったとは思います。
勿論WGPの最終局面で、NSR500やYZR500では自由に進角制御できるデバイスでサーキットを走っていたとは思いますが。
Honda_NSR500_2001

どちらにせよ、消えゆく事を憂いたところで、そもそもガソリンエンジン自体が消滅しつつある昨今ですから、もうどうしようもありません。
オッサンの青春と共に消えゆく2ストロークエンジン、オイルが切れて焼き付くまで楽しめればと思います。

ま〜最近はマシンより乗り手の方が老朽化が深刻な気がしないでもないですが。