ランツァが発売されたのは1997年、その後2001年まで製造されていた様です。
1997年 4TP1
1998年 4TP2
その後国内での販売は終了し、海外で4TP5まで発売され続けた様です。

2018年の現在もそうですが、この頃から様々な規制に対応する為にマイコン制御された電装で色々と細工がされている様です。

DT230ランツァの場合は40劼らの加速騒音規制に対応する為に点火を弄っているとかなんとか。
この加速騒音規制というのは、定常走行後にフル加速して10m走行した時点での騒音と規定されていて、ランツァの場合だと様々な条件を勘案すると4速40/hからの加速になるとの事です。
確かにランツァのCDIは、メーターからの線が黄色い線を通して繋がっていて、速度を監視している様です。

その為ランツァのユーザーの間では、これを切るのは定番の改造になっています。
アルモクさんのランツァも既にチョップされていて、この対策は済ませてありました。

前置き終了。
その黄色い線をチョップしてあるランツァで、点火時期の調査をしていた時の話。

動画を見返していると不自然だなぁって思う動きがあった。


うーん?
なんか不自然です。


ちょっと事前にランツァCDIから取った波形から基礎データを考察しておきます。
l00

ランツァのピックアップ信号(プラスマイナス)はだいたい62度位の幅がありました。
これから殆どSDRやDT200系のピックアップ信号発生位置と同じで、ランツァでプラス信号が発生するのはBTDC70度位だと想定出来ます。
波形だけ見るとSDRやその他のシングル系でよく見る波形ですから、多分この辺は想定と違いは無いと思います。

ここからちょっと画像をスライスしながら見ていきたいと思います。
動画からの目検なので粗々ですが、回転数と点火時期を見ていきます。
l01
点火時期:15.75度
回転数:6458rpm

l02
点火時期:0度
回転数:8303rpm

あらま。
l04
点火時期:13度
回転数:7265rpm

l05
点火時期:17度
回転数:3875rpm

l06
点火時期:18度
回転数:5812rpm

動画を見てても、ある場所で明らかに点火時期が遅い瞬間が存在ます。
スライスした画像だとザックリ8000rpm位で点火時期が第二波とほぼ同時になってますが、急加速時に点火時期が明らかに遅いタイミングが複数個所ある様です。

明らかに点火時期が遅いタイミングその1
l001

その2
l002

どちらも第二波と同時に点火している様で、マイコンによる点火を大きく遅角している様に思えます。
動画を見ている限り、急な回転数上昇に伴う場合にのみ動作している様子です。
あぁなるほど、ランツァのトラクションコントロールシステムってこれかも。
今回はそれがはっきりと見て取れたってことで。

ランツァのCDIにはトラクションコントロールシステムと呼ばれるものが入っているのは有名な話です。
詳しい情報はウェブアーカイブに残っているここらへんが良いかもです。

現在のYZF-R1とかと違って1997年製のランツァには加速度センサーなんて入っていないので、単純に回転数の変化量をみているんですが、面白いですね。
今だと、スズキのホールショットコントロールみたいなもんですね。

OSR-CDIの基盤にはまだアナログ入力が出来るポートが余っているんで、Gセンサーとかスロポジつけられます。
センサーつけなくてもランツァ相当の物は簡単にソフトウェアだけで実装出来ます。
オープンソースですから、そういう派生が生まれていけば面白いなとは思っています。

はい、自分はやりません。
オフ車持ってませんので・・・。
誰か #ifdef __SOFTWARE_TCS__ とかコンパイルスイッチ切ってくれれば。

つづく