とある8時間耐久レースの日。
9tai
オッサンホイホイと化したヤマハR1のTECH21仕様、残念ながら2位だったんですが、Kawasakiこっそり応援していたので、結果は満足です。
きっとKawasakiチームには沢山のドラマがあったことと思われます。

さて、そんな真夏の祭典が行われている中、本日は岡山国際の世界一速いSDRを触りにTZKさんが和歌山まで出かけるとのこと。
この間お渡ししたOSR-CDI v1.3.0aを持っていくそうです。
OSR-CDIもかなり使いこなせてきている様で、TZKさんがこんなレポートを残してくれました。

<抜粋>
エンジンが多量の燃料を要求する傾向が出てきました。 PJ34キャブに慣れて、調子が良いMJの範囲を把握していたのですけど、その範囲ではプラグが焼け傾向になりました。現状よりMJを大きくするのは PJ34キャブの初期セットに近づく方向なので、望ましい傾向と思います。 

たまたま同時期、たぶん世界一速いRZの一台を作っている人がFacebookでコメントを残していましたので引用します。
<抜粋>
〜OSR-CDIは火花が強いから燃焼効率が上がるのでジェットは濃い方向にしないと〜
このことについてまず思ったのは、OSR-CDIを装着する事によって「メインジェットを大きくしなければならない」のは、まず事実でしょう。
長年サーキットでかなり速いオートバイを走らせてきた東西の人達がいうのですから。
一方は機械測定をしながら、一方は20年以上1000周以上岡山国際を走っているレーサーでタイムを出しながらですので、測定方法もバラエティがあり信頼度はかなり高いと思います。

自分のSDRはガンマTM32SSを使っているので、薄かったら濃くするし、濃かったら薄くしますしので、純正と非純正のCDIの違いでジェットが濃くなるのかどうかは、実は分かっていません。
お恥ずかしながら気にした事が無いです。

今回、そうか燃調にも影響がでるのか、と新たなテーマを頂いた様な気がしたので、これから少し気にしていこうと思います。

で、少し考えてみたのですが、なぜジェットを濃い方向にしないといけないのか、未だに理由が分かっていません。
純正と比較して火花がさほど強いかというと、2気筒版は確かにコンデンサ容量が10%アップしてたりしますから、可能性が無い訳では無いです。
ですが単気筒版は同じです。

過去ファンネルを付けて、綺麗に燃やすとプラグが白くなる、ジェットをガンガン上げても大丈夫、みたいな経験をしました。
何となくなんですが、点火時期調整したりYPVSを調整したりすることによって、燃焼状態が良くなるのが原因なんじゃないかと思ったりします。

2ストローク車って毎回綺麗に燃えている訳では無くて、うまく燃えている時とうまく燃えてない時がフラフラとしてて、良く出来たエンジンのパワーバンドなんかだと、うまく燃えている割合が高いだけなんじゃないかって思っています。
当然ながらうまく燃えている割合が多ければ、より馬力も出ますし、より発熱もするのかなと。
自分は電子制御するガンマキャブレターを付けているので、手元で燃調を調整できる。
IMG_2873
これがギリギリ濃くない状態でのプラグの状態。
エアソレノイドジェットのデューティー比を調整して、綺麗に毎回の爆発が揃う瞬間。
アクセル開けてないのにグッと前に進む状態。

これはキャブレターによる調整の結果なんだけど、同じような事が点火時期、YPVS調整でも起きるのではないかと、現時点では想像しています。
今回の話は全開状態のパワーバンドでの話、それも非純正チャンバーが入っていると推察できますので、点火時期やYPVSが純正の時に調整しきれなかった物が調整できる様になって、本来出力的に期待できなかった回転数での燃焼状態が改善した結果、更に燃調の調整が必要になったのではないかなと。

毎回の燃焼状態が悪いとプラグにカーボンが溜まります。またガタガタ言って濃い様な状態を体感する様になることがあり、薄くすると改善する様な場合があります。
2ストロークなので、適切な燃焼によって燃料の充填率が上昇し、毎回安定して燃焼する様になると、結果としてより沢山の燃料を入れる事ができる様になります。
結局、キャブレターによるA/F比の調整をしたところでどうにもならなかった部分が、点火時期を調整する事によってどうにかなる様になった、のかも知れません。

ただ、その他にも沢山の仮説が考えられます。
面白いので、今後もう少し仮説を練って実車調査してみたいと思います。


そーいえば。
IMG_2888
雑誌などで取り上げられる様になったOSR-CDI。
同じ雑誌でジルトロニックのCDIを使った記事が。
IMG_2887
ここでゲズンハイトさんが言ってます。
簡単に言うと、何でも出来る、極論でエンジンを壊すことまで出来てしまうんです。
その通りだと思います。
なので、これを積極的に売ったりはしないそうで。
OSR-CDIもある程度の導入障壁がある位で丁度良いのかなとは個人的には思っています。
しつこい様ですが、これは現状人に勧める様なものではありません。
キャブレターと同じで、調整次第ではエンジンを簡単に壊せます。
自らが求めて自らが責任を持って、初めてスタートするものです。
お約束で。
お願い:命にかかわるリスクを考えよう
玄人向け、レーサー向けですね。

後10年位したら、社外キャブレター位には取り扱える位のノウハウが溜まるんじゃないかなと期待しています。
それにしたって、あくまで自己責任の範疇である事に変わりはありませんが。