この間ぶっこわれたO合さんのSDRエンジン。
原因はクランクベアリングのリテーナー粉砕。
2019年08月18日 Oさんのエンジン、ベアリング破損状況
crank
ヤッスイ2ストオイルを使ったので、ベアリングが熱を持ったんじゃないかなって事で、一種の焼き付きでしょう。
(焼き付きって別にシリンダーとピストンだけの話じゃないって話です)
ヤッスイ2ストオイルは「勿体無いのでヤマハ純正青缶に混ぜて使おうと思ってる」というO合さん。
やめときなはれ(笑)
とは言っときました。
混ぜたら何が起こるのか分からないですし、貴重な2ストロークなんだから大事にしないと。

その後、紆余曲折あって、あもも兄さんの所に送られたエンジン。
再生したよとお便りが届く。
engine

あもも兄さんはエンジンを載せる時には呼んでくれ、R3で行くからとの事。
これがそのR3。
r3
ほぼダイナムで稼いだ資金で購入したとの事で、ダイナム号というらしい。
して、そのダイナム号なんだけど、納車早々に軽トラにぶつけられ、あえなくダウン。
うーん、見たかったけど残念。
それでもやはり香川県から東京まで遊びに来るという。
その遊び資金は、これまたダイナム。
seiya
香川のゴールドセイントは強いらしい。

そんな経緯で台風15号と共にゴールドセイントあもも兄さんが東京へ来る。
amo
MT-09にて600卅破。この笑顔。
凄いわ〜・・・。

てな事で午後から台風という話だったので、自分もSDRでは無くXL125Sで出動。
IMG_3083
XLのガソリン全然減らないから、たまには乗らないとガソリン腐ると思って。


XLでソロでタカタカっと走る。
視線が高いので道中、綺麗な入道雲が空全面に広がる。
とても綺麗で爽快。
なんていうか「こうだよな、XLの良さって」と思う。


朝9時には行ったらまだ作業前で、O合さんのSDRがまな板に乗ったところだった。
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次第にガヤが集まり始め、数えたら7人も居た。
台風なのに。
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エンジンの乗せ換えは、ほぼO合さん一人で敢行。
まぁ一回は自分でやった方が今後幸せになれると思います。

この車両はゴム類が本当に駄目で、いたるところカッチカチ。
オイルタンクからオイルポンプへのゴムもカッチカチ。
更にオイルポンプからインシュレータへのゴムもカッチカチ。
純正でるので買いなはれと言ったんですが、社外品を、とするので、
やめときなはれ(笑)
とは言っときました。
オイルラインは2ストロークの生命線。
一時、井上ボーリングのICBM(→高価です)を入れようかとか言ってた人が、ゴムホースケチったらあきません。
純正のオイルラインのゴムホースは結構持ちますし、コスパ良いです。

たまに、「今そこにお金かけるん?」って人が居られる。いやたまにじゃない結構おられる気がする。
良いパーツは確かに良い効果をもたらすのだと思いますが、駄目な所をカバーするものじゃなくて、良い物をより良くするものなんだと思うんですよね。
まずサービスマニュアルに従って重要な部分から完調を目指す。
完調になった後に好きな様にお金かければ良いと思うんですよね。
折角完調になったエンジンが、安い2ストオイルやら、寿命が知れない安いゴムホースなんかで再びアウトになったらと思うと、なんだか切ない話ですし、そもそも合理的でもないと思います。
恐らく焼き付いた原因である安い2ストオイルを青缶に混ぜて使おうと思っているという事を聞くと本当にちょっと心配。それはもう「完全なサンクコスト」なんで捨てるべきだと思います。
工学的にも行動経済学的にも。
O合さんは「今回は焼き付きじゃなくて、ベアリングの破損なんで」という話もされてましたけど、周りの人はベアリングの過熱→破損を焼き付きと表現しています。別にピストンが溶けるだけが「焼き付き」って訳でも無く。
また同じく「酸性とアルカリ性を混ぜたら駄目見たいな話しはオイルには無いですよね」という話もされてましたけど、混ぜたら何が起こるのか検討してませんし、「溶けあわない」という可能性だってある訳です。いやむしろそっちかなと。
普通にサービスマニュアル通り整備しておけばそうそう壊れるものでも無いので、たかだか数百円を惜しんでエンジンにダメージを蓄積する可能性を残す事も全く合理性が無いと自分は感じます。まずは完調になるまではサービスマニュアル通りに運用して、問題の切り分けを容易にしておくことは本当に大事だと思います。



話を戻して。

ラーメンをみんなで食いに行ったり、ウダウダと雑談しつつ、エンジン積み替えはO合さんが殆ど一人の努力で15時頃終了。
エンジンを掛けると何かが共振している音がする。
ジャッカルチャンバーのフランジ部分が削れているのか、随分とチャンバー自体が揺れている。
そこを止めると共振音が収まるので、耐熱液ガスをたっぷりと塗っといた。



台風の影響で雨が降ったり晴れたり忙しい天気の中、O合さんが試走に出かける。
帰ってきてラジエターの水が漏れているって話で、ちょっと手直しをして今度はT宮さんが試走。
漏れが止まらない。

そんな中、ラジエターの故障かも知れないって事でアルモクさんがストックを出してくる。
そのラジエターを前にピンセットを握った鶴さんがハマる。
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鶴さんは突然一言もしゃべらなくなり、ひたすらモクモクとピンセットで修正を始める。
どんどんフィン潰れが修正され綺麗になって行くラジエター。
「本当は切手用のピンセットが良いんだけど」と言いながら、なんか楽しそう。
あんまりにも綺麗になって来たので、「頂戴」と言ってラジエターは持って帰る事にした。
帰ってから切手用のピンセットをアマゾンで購入。今度ウェットブラストして綺麗にしてみようと思います。


ラジエターの水が漏れていたのは、結局ホースバンドの閉め忘れがあったので、それじゃないかって事になった。
エンジンが整備されたSDRはいい感じで圧縮のある様な音がする。
調子よさそう。そらそうか。
あもも兄さんがシバいたクランクは0.010mmまで追い込んであるそうで、そらも綺麗に回っている事でしょう。

雨の止んだところで皆で撤収。
あもも兄さん、今回もお疲れ様でした。
台風の気まぐれな天候のお陰で全然塗れずに帰ってこれた。

ちなみに帰宅後、O合さんからやっぱりラジエター水が漏れているって事で、、、まぁどっかのゴムホースが裂けてるんでしょうね。

今回エンジンの積み下ろしをして、殆ど駄目になっていたゴム関係が次から次へと発見された。
また、各ワイヤー類もカラカラに乾いていて油分が全くない事も分かったりもした。
YPVSのワイヤーがカラカラなので、錆びて切れますよ、と話すと「でもそれ色々と外したり大変ですよね」と。でもこの部品廃番だし、ワイヤー注油するなんて簡単なんだから早々にやっておいた方が良いと思います。
アクセルワイヤーも確認したらカラカラというか、なんかネチャっとした感触。古いオイルから油分が抜けてコールタール見たいになっているあれ。アクセルもスコっときちんと戻らない。
しかしグリップヒーターはしっかりついている。いや〜グリップヒーターやったついでに、というか先に洗浄注油かな〜・・・とかは個人的に思いました。走行中に切れたらおしまいですし、もう部品出ませんし。

お金を掛けずに旧車に乗るならば、やっぱり基本的に自分で見ていかないといけない部分はあると思う。
丸投げするとお金が掛かるし、ほっとくともっとお金が掛かる。
出来る事、例えば硬化したゴム類なんかは早々に交換しておかないと、またエンジン等の重要部分が駄目になったりすると思います。
ラジエター水を規定量入れたら漏れてくる車体なので、またエンジンが壊れた原因がエンジンだけにあるとは思わないので、今回エンジンが壊れた原因は、実は車体側にある可能性も考えておくべきだと思います。
このSDRは少しバラせるところはバラして、洗浄注油等を先にやった方が良いです。
なんせいたるところがカラカラに乾いてる。

今回エンジンがしっかり再生されたので、これを維持できる様にして、まずは普通に走れるようにする。普通に走れるようになると、それだけでSDRはとても楽しいですし、そこから色々とカスタムパーツなんか入れていっても良いのではないかな〜と個人的には思ったりもしました。

まぁ人それぞれなんですが。