2019年11月18日 OSR-CDI Ver2.0はVer1.3を超えるのか(1)
のつづき

ノーマルのRZ250で、OSR-CDI ver1.3からOSR-CDI ver2.0の比較をする。
CDIの違いは、点火制御をサイリスタからMOSFETに変更、放電時間をマイコン制御にしたのみ。
マップも同じ、その他回路、プログラムもほぼ同じ。(ソースコードが2文字違う位)

どちらも全回転領域で綺麗に吹ける。
パチロクさんのOSR-CDIは、既にダイオードを2A化してありVf値も高く、サイリスタも大容量のものに換装済み。
改善が進んで9000rpmをこえなければ3回充電が2回充電にならない。
パチロクさんのRZ250はノーマルなんで、そんなに高回転まで回らないし、こんなんで違いでますかね。
と少し懐疑的。

ただ、パチロクさんも自分も「ここのモヤモヤが解消されなければ年が越せない」と思っていて、意を決してこんな時間にノコノコと和光2りんかんがやってきている。
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自分は変わらない、もしくは誤差の範囲という主張。
しかしパチロクさんは、きっと変わるという主張。

2りんかんの狩野さんも興味ありという。
ちなみにこの時狩野さんが話をしてくれたのが、バッテリーを大きくすれば馬力が上がるという話があったので、小さなバッテリーから車のバッテリーまで数種類試してパワーチェックをしたそうな。
結果は全く変わらなかったということで、なんか世の中そういう話は多いよね、とかなんとか。
バッテリーを大きくしても、まぁ出力は変わる要素は見当たらないですよね。

今回の自分の主張は、点火している限り、火花が強くなったからと言って出力が(目に見える程)変わる訳はないという感覚。


して、運命のパワーチェック開始。
1回目が終わりCDIを交換するパチロクさん。
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計測2回目はなぜかちょっと長く掛かった。
測定室のドアが開き、狩野さんが「いや〜土下座ですね〜」と言う。
え、どっちが土下座なんだ?
私でした・・・。

結果から言えば違いがでた。いや出てしまったというべきか。
rz250
回転数で言えば9000回転位から差がついている。
Ver1.3で3回充電300Vから2回充電の250Vに落ちるところだ。

狩野さんも念の為Ver1.3で2回取った後、Ver2.0で4回取ったが、全て1.3よりも2.0が上回ったそうだ。

つまりノーマルRZとしても、1〜2馬力位は稼げたことになる。
違いはコンデンサ電圧が250Vか300Vかの違いだけ。
パワーバンド以降でしか違いが無いので体感はほぼ無理でしょうが、レーサーなら結果に差が出るかも知れないですね。
チャンバー使っているともっと高回転まで回りますし、Ver1.3.0a以前ならより明白な効果になるかも知れない可能性があります。

なるほど・・・。
昇圧回路、以前の調査では体感出来なかったんですが、昨今は和光のパワーチェックで定量調査ができるので、もう一度試してみようかな。

過去、放電が間に合わないのでほったらかしにしていたアレも、今となっては解決できるし。

自分なりの考察。

この結果の理由について、自分の仮説ですけど、A/F比が苦しい時や、きちんと混合気が流れていない時等に、きちんと火炎が成長させる確率が高まるのが原因なんじゃないかなと思っています。
どの程度の割合かは分かりませんが、毎回全ての点火で上手く燃焼が行われている訳では無くて、例えばアイドリングなんかでパンパンと音がするのは、燃焼不良で、燃焼中にポートが開いているのが原因なんだろうと思っています。
そういった割合が減るんじゃないかな〜と。
なので、今回パワーバンドが終わった後、つまり不完全燃焼の割合が多くなった時に、不完全な燃焼の割合が減ったのが出力向上につながったんじゃないかなと。
なので、想定しているのは、多少A/F比が不十分な時や、シリンダー内の気流が上手く流れなかった行程で、少し救われる可能性が高まるのでは?とか勝手に思っています。
直ぐではないですが、機会を見て深堀してみたいと思っています。

つづく