1XGのCDIを溶かし終わって知りたい事は分かった。

分かったんだけど、黒いゴム部分をホジるのは楽しいからホジれるだけやってみた。

後は眺めるだけ。
1986年製RZ250(1XG)のCDI。
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サイリスタを制御しているのはSE059 12G 10Aと書いてあるND製のIC。
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片面実装ならではの空中配線。
確かRZVもこんなんだった。

SHOWAの2.0uFフィルムコンデンサ。
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配線パターンは実にユニーク。
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コンデンサの下に大量のダイオード。
しかも各種。
電界コンデンサはたった一つだけ。
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チャージコイルの電圧を分圧し、ICや他のトランジスタなどの電源に使っている。
当時としては高密度実装だったのだろうプリントパターン。
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ピックアップの信号はプラスマイナス両方取っていて、OSR-CDIと同様にアナログタイミング点火とデジタルタイミング点火両面を備えている。
どちらの信号もND製のカスタムICへ入れているけど、アナログタイミング点火はトランジスタを経由して直接サイリスタのゲートに入っている。
アイドリング時に電圧が低い時にも点火する様になってるんじゃないだろうか。
若しくはカスタムICへ電気を供給している電解コンデンサが充電されるまでの対策かな。
設計意図は想像するしかないけど、うまい工夫。

アナログからデジタルへの過渡期のCDI。

右から1986年1XG、1987年2TV、1989年3MAのCDI。
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ここまで激変しますかね。

2TVはまだYPVSコントローラが別体式。
表面実装の抵抗やコンデンサ、制御用ICが使われている。
この2TVのCDIはゴムを溶かさずに除去し始めたので、結構ボロボロになってしまった。
最初から溶かせばよかった。
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そこから僅か1年でフルデジタルCDIとなる。
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3MAのCDIは使われている電子部品も結構新しい。
基板も両面プリント基板に進化し、主要なパーツは殆どOSR-CDIが使っているものの系譜。
例えばサイリスタやモータードライバーはOSR-CDIの1〜2世代前のもの。
この後はDC-CDIに変わって行く。

2TVはコンデンサが指月のものだけど、3MAと1XGは昭和電機。
半アナログ式の2TVから、3MAでフルデジタル化されて世代交代。

眺めているだけで楽しいです。

CDIはジェネレータやイグニッションコイル、プラグ等と接続されています。
OSR-CDIは、そちらに影響がありそうな部分はなるべく純正CDIを参考にし、まずは純正代替となる様に考えていっています。
ただ、YPVSのモータードライバーやダイオードの進化によって、自然と性能が上がる部分はありますので、その部分については影響範囲を引き続き慎重に見ていきます。
ただ、OSR-CDI Version1系は基本的な構成で2年以上沢山の人達に使って貰えているので、安定板としてFIXさせたいと思います。

OSR-CDI Version2.0は、純正CDIとは構成が大きく違うので、当面はチャレンジ基板です。
1KT系列の発電機に対応する方法は別途考えていきます。

さてそろそろ纏めです。