先日FacebookのSDRグループで、エンジンマウントのボルトが走行中に破断したという話がありました。
この13番と14番の部品。
sdr02
走っていたらナットが無くなっていて、よく見たら破断していたっていう事だった。
こんなところ破断する?
そこでホームセンターで売っている似たようなボルトを入れようと思っている、という話だった。
yoshi
当然ながら、色々な人から
「やめとけ」
「事故るよ」
「それアカン奴や」
というコメントが続きました。

ここのボルトは強度区分8のスチールボルトで、ホムセンボルトは大体その半分位の強度区分。
純正ボルトが千切れた原因も分からないまま、更に弱いボルトを入れるのもなぁという事で。

たまたまなんですがご近所さんだったので、昨日予備に持っていたボルトを持ってネタを拾いに原因を探りに行ってみました。
久しぶりにXL125Sにも乗りたかったし。

大体20分位の距離で到着して、SDRを見てみる。
丁度一年位前に幕張のSDRオフ会で見た車両。

この時は車載で来ていたはずで、確か「まだ走ったらアカン状態ですね〜」とか言った気がする。
それから1年、その後この車両は走りだした。

しかし今日、また言った。
まだ走ったらアカン状態ですね〜

追加で言った。
この状態で1メートルも走ったら駄目ですわ

下の部品図で言うと、12番のスペーサーが丸ごとない状態で締結されていた。
sdr01
このフランジ付きスペーサーが無い状態ということは、エンジンマウントが縦にも横にも斜めにも3Dに振れている状態だったという事でして、更にはネジもほぼ締め付けられていない状態だったんでしょう。
締結方向にスペーサーが無いので、超貴重なエンジンマウントにもダメージが入ったでしょうし、ネジには相当の負荷が掛かったと思います。
そら破断しますよね、ってことで。
エンジンはスペーサーが無い分左に2ミリ位寄ってました。
エンジン本体、マウント、フレーム、チャンバー、ドライブシャフト、スプロケ、チェーン、フットレスト、そしてリア回りまで含めて、全てにダメージが及ぶ内容です。
とりあえずサービスマニュアル買ってパーツリストは必ず見てください、とは言っておきました。

エンジン落ちなくて良かった。
自爆はまだ良いんですが、流石にそこまでの破損は他人に迷惑を掛けかねないですから。
ちなみにこのスペーサー、もう売ってないと思っていたらヤマハ純正売ってました。
ボルトとナットの強度区分は合わせないといけませんので、14番のナットも併せて純正品買ってくださいな。
全部で600円位ですし。

その他にもネタは沢山あって、ノーマルキャリパーに14φのマスター(標準11Φ)を備えたこのSDRは、ブレーキのストロークが1cmも無いガッツのある漢気仕様だったり、脱落したら駄目なボルトが脱落する方向で挿入されていたり、ワイヤリングが結構アレだったりと、色々と楽しませて貰いました。
ただ、笑い話になっているのは、あくまで運が良かっただけなので、やっぱり今はまだ公道走ったら駄目の様に思いました。
遅い時間まで色々とお話させて貰ってありがとうございました。

して、なんでこんなこと書いているのか。
本当大事な話なんですが、自分でメンテナンスするのは道路運送車両法にも記載がある通り、やらないといけないことです。
鉄の塊を、他人が居る場所で、物凄いスピードで動かす行為、なので、もちろん正しい施工が必要なんですが、正しい施工をする為には、サービスマニュアルが必須です。
必要な事が沢山書いてあるんで。

ネットの情報は「サービスマニュアルに書いてあることは当たり前のこと」として、書いて無い事が殆どです。
ネットを見るだけでは土台部分が無い状態で家を建てるのと同じ事なんかな〜と思います。

この間手に入れたウルフ250も、サービスマニュアルは一切読んで無かったんでしょう。
シール逆付けで水漏れ、ボルトナットが逆付けでブレーキ破損、フォークオイルナじゃぶじゃぶのガッチガチ、、、。
その他にも沢山の組間違いがありましたが、乗り続けていたら死に繋がる事故はいずれ発生していたでしょう。
これら全部サービスマニュアルに正しい施工方法が書いてありました。
ちゃんとサービスマニュアルを読みながら整備することは最低限、スタートラインなんかなと改めて思った次第です。