新しいYPVS12Fのセッティングなんやけど、前にも書いたけどこんな感じ。
まぁこの状態でエンコしたんですが、YPVS12Fはエンコ事件とは無関係でした。
無題

色々な都合もあって、7000回転から
すぱぱーん
と立ち上げてるんやね。

YPVSコントローラは、ポテンションメータからのフィードバックを元に、バルブの開度を決めてる。
ポテンションメータはモータの回転角度に対して一次曲線的に抵抗値があがる。

バルブの開度は、つまり排気タイミングになるって事は前回書いた通りで、SDRはギロチンタイプでは無くてロータリバルブであるので、ポテンションメータを元に一次曲線的にバルブを開いていっても、排気ポートは一次曲線的に開かない。

xをモータ操作量とすると、ロータリーバルブの開き具合 y は y = a・SIN(x) となるんやね。
排気タイミングを一次曲線的に操作したい場合は、y = a・ARCSIN(x)とせんといかんよね。

グラフにするとこんな感じ。
無題
 
バルブを一定の割合で開いて行くにはこの赤線の操作量が必要。
横軸が回転数として、縦軸がモータを回す量。このグラフのメモリ、スケールはあんまり意味が無い。
赤線を見ると、YPVSバルブが全開付近では、グィっとモータを回す量を増やさないと駄目って事が分かる。
つまり開いていく程に操作量を大きくしないと、ロータリーバルブは直線的に開かないんやね〜。
ちなみに青い線が増分(微分値)やね。開き始めはモーターをちょっと動かすと大きくバルブが動くので要注意って事です。

もし、SDRのYPVSコントローラが5000〜8000位を気持ちよく回るように開けて行っているとしたら、
「一次曲線で開いてエエっちゅう事も無いんとちゃうんかなぁ」
と思う理由はこの辺にある訳です。
勿論高回転領域では微妙な差が大きく影響しますんで、正直この曲線通りがベストかっていうと、これはまた違う話やろうと思います。
ここからはカデナシー効果の検討をしないといけないのですが、んなもん無理なので、理屈を知った上で実測で見て行く必要があると思うんやね。
(参考:YZR500の足跡にみるヤマハフィロソフィー のNo2)
機械科じゃなくて電気科出身なので、流体とかやってませんで。

SA●テクニカルのコントローラは閉める事によって、低中域の排気タイミングを遅らせて、出力特性を向上していたらしいのだけれども、YPVS12Fは実はそこはおまけで、もう少し自由度を高めた状態で、きっとあるはずの最適解を求めたいってのがモチベーションなんやね〜。

また、SA●は(恐らく)抵抗値を触って回転具合を全域で3度程閉めていたと想像するんやけど、実は高回転域での影響度ってのは大した事は無いことになりますな。
だけど、この商品を試した人達からすると、大体500〜1000回転程、出力ピークが下がったとの事なんで、やっぱり排気タイミングって大切なんやね。
ちなみにピークの回転数が変わるってのは別段そんなに悪い事でも無いと思っていて、それも味なんかなと。

ちなみに
8000すぱぱ〜んと全開仕様
は結構よいフィーリング、な気がします。
大事なところでクラッチ滑るんでよー分かりませんが、以前よりはしっかり回ります。
ノーマルは8500でフルオープンになるんやけど、たかが500回転、されど500回転。
以前の仕様だと9000でフルオープンにしてたけど、なんかちょっとだけ詰まる様な雰囲気があったから。

ノーマルSDRは8500でピークなんで、ノーマルの吸気排気ならば、8500で全開にすべきかも、という考え方もありますが、6000〜8000回転のフィーリングを重視して、一次曲線で動作する純正YPVSコントローラの設定をしているとすれば、理屈の上からは8000回転で全開ってのは正解に近い可能性は無きにしも有らず。
純正YPVSコントローラで8000回転をフルオープンにすると、その他の領域がズレますからな。


ま、しかしですな、やっぱりスマホ(Android)で信号待ちセッティングしたいです。
少なくともタンクを開けなくても調整出来る様にしないと面倒でタマランです。
後、1000回転毎の設定でエエかなと思っていたけど、最低500、出来れば100回転刻みで設定したいね。
いやま、プログラムは超簡単なんやけど、面倒くさいだけ。

それよりも、スロポジ欲しいですなぁ。
パーシャル付近での動作をもっとダルにして、動きを安定させたいけど、そうすると今の敏感仕様の良いところが駄目になるしね。
3MAあたりから付けてる見たいなんで、流用したら何とかなるんやろうけど、なんかこれ以上ゴチャゴチャと部品をつけたく無いんで、なんかええ方法無いかなと。