ミクニDCP(ディスチャージポンプ)のため少しずつ時間を見つけてソレノイドを勉強。
インジェクターを扱う場合、DCPだろうが普通のインジェクターだろうが、ソレノイド制御は必要だから無駄にはならない。

ソレノイド制御の際に問題になりそうなのがその動作速度。
高知工科大学の卒論で面白かったのがこれ。
高速ソレノイドバルブ駆動回路の作製 - 高知工科大学
シンプルに言えば「ガスの流量制御に使っている30V駆動のソレノイドがおっそいので150Vでしばいたったら早くなりました」って研究。

それだけでは無く、内部のプランジャーの動作と電流の変化の相関をよく見ているので、大変勉強になった。
分かりやすくて良い卒研だと思った。

後はTIのドキュメント「Current Controlled Driver for 24-V DC Solenoid WithPlunger Fault Detection」から、「Characteristics of Solenoid Coils」の序章辺り。

以前、FI:勉強中ミクニ ディスチャージポンプで調べた通り、DCPは最大電圧30±5Vで駆動し、動作速度を向上させている様子。


ソレノイドを駆動するには、幾つか考慮する必要があって、ひとつはソレノイドは電圧ではなく電流で制御する必要がある事。
続:DCPの動きの調査 で記載した通りミクニの特許もこの電流制御に関して。
温度変化によってソレノイドコイルの抵抗値が変わってしまう為に、同じ電圧で制御しているとソレノイドの動きが悪くなる。
TIのドキュメントでもCurrentでControlしなはれ、理由はこうこうこの通り、とある。

コイル駆動のバイクの場合、コイルの温度が適度な時に合わせてチューニングしているので金田君も
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やっとコイルが暖まってきたところだぜ

と言ってしまう訳。たぶん。
改造バイクなんで綺麗に電流制御できてないのだろうな。

ミクニの特許はあの制御をシンプルにそのまま使える気はしないけれども、高知工科大学の方は昇圧した高電圧をコンデンサ等に蓄積してドカンとやれば済むので実用的かと思う。
温度はそうそう急激に変化するものでも無いので、コンデンサ充電電圧さえ可変でコントロールできれば安定したAF比が得られそう。 

だんだん分かってきたのでそろそろ実験かな。