先日ツクバにて、クイックシフター(以下QS)はシフトミスがあるし、ミッションにダメージを与えるという話を聞いたので、今までほったらかしにしてきたとある実験をやってみることにした。

QSはシフトを入れた瞬間に多少なりともガッと来る。
1速→2速などの減速比の変化が大きいところはそれなりに大き目のショックがある。
ただ、それ以外だと、想像以上に滑らかにシフトアップされていく。
最近、メーカー純正でもレーサーだけでなく、市販車もクイックシフターが装着され始めていて、更にはシフトアップだけではなく、シフトダウンまで対応してきた。
例えばZX-10RRの2017年モデルなど。

なんやかやで、まぁやりようはあるんだろうと思う。

さて、以前の検討では
・ミッションに与えるダメージはクラッチ操作と同じ位?
という事だった。
SDR200:クイックシフター ソフトで半クラッチ的なソフトを考える
この辺を思い出して改めて電車に揺られて考えてみたけど、やっぱりそんなに問題は無いんとちゃうかなという結論。

そして新たに仮説を一つ追加。
・ シフトミスはクイックシフターとは関係ないんとちゃうかな
という事。
これはまた後述。


前回検討していたのが、シフトショックを低減する為の点火時期調整。
CDIで再点火する際に「かるーく弱火で」再点火する方式で、今回これを試してみた。
IMG_2153


今、普通のQSの点火カットとクラッチ操作の違いはこんな感じ。
qs1


これを以下の様にしてみた。
qs2
弱火で点火ってなんやねん、という話なんやけど、これは点火時期を遅くしてあるだけ。
とりあえずあんまり弱火にしているのは勿体ないので弱火一回で試走。
日曜日埼玉往復をこのセッティングでやってみた。

う〜ん

特に変化なし。
弱火一回だと効かないのかな?

むしろショックは大きくなった様な?
なんでやろ。


ここで、とある事を思い出す。

土曜日のツクバにて、シマユウ選手が
「ダンロップ前限定で3→4速の際にシフトミスが発生する」 
ので
「点火カットの時間を延ばして欲しい」
というので点火14回カットに伸ばしてある。これはかなり長い。

このセッティングを自分のRCDIにも入れたんだけど、どうもカット時間は延ばせばショックが大きくなる様子。
(1)シフトアップ時、ドライブ(エンジン)の回転>ドリブンの回転となっている。
(2)QSで点火をカットし、ドグ歯を現在のギアから外しつつ、次のギアに入れる
(3)この時ドライブとドリブンの回転差があるのでショックがある。

この時点で点火カット時間が長いと、、、
(4)ドライブの回転<ドリブンの回転になろうとして、ブレーキを掛けたのと同じ様な状態になる
(5)点火再開して再度加速、ドライブの回転>ドリブンの回転になろうとする

この(4)〜(5)で不要なショックが生まれる。
普通に走っていて、アクセルを閉じる→開けるを行うのと同じ。
なのでクイックシフターは「適度な短さのカット時間」にすることによって、ショックが減る。

ちなみに自分はQSでシフトミスはした事が無く、シマユウ選手の特定場所でシフトミスが発生するのは、コーナリング中のライディング姿勢起因で、もしかしたら踏み込みが甘い、これに加え、固体差が原因では無いかなって思えてきました。
直線で抜けてなく、コーナリング中に抜けるなら、という前提ですが。


肝心の弱火点火は、今回体感できなかったので次回ひまを見つけて弱火はもうちょっと伸ばして試してみることにする。
しかし、これ、よくよく考えたらパーシャルでQSしたら同じ体験が出来るんじゃないか・・・?と思ったり。

本件、続きます。