SDRが岡山国際サーキットで始動・・・しそこねたという連絡をTZKさんから届きました。
伝説のSDRについてはこの辺参照→2016年08月15日 岡国モトレヴォ観戦記(1/3) 伝説のSDR
新しいCDIのバージョンのインプレなんかも期待はしていたのですが、まぁ駄目だしが進んだと思って次回本番期待しています。

RCDIの設定間隔

TZKさんからメールが来ました。
願わくば7.5k8.5k9.5kの設定(YPVS・点火時期)ができるとありがたいです。津村号だと11k以上は使いませんし。 
ついに来ましたね〜。
岡山国際で津村選手は毎回センチメートル単位で同じラインをトレースして周回していました。
精度のレベルが違っていて、当然設定もより細かくしたくなってくると思います。
例えばYPVSの開度は500rpm、100rpm単位で詰める必要があるのでしょう。


実際のところ、RCDIは100rpm毎にそれぞれ設定ができるのですが、書き込みソフトのUIではそれは出来ません。
書き込みソフトのUIは1000rpm毎で設定可能なのですが、内部でそれを100rpm毎の設定ファイルに変換し、RCDIに書き込んでいます。
書き込みソフトはテキストファイルで設定値を保存するので、それを直接書き換えれば修正可能なのですが、それをやることが沢山あるサーキットでお願いするのは難儀と理解しています。
ですので改善策は考えないといけません。

安全な昇圧回路

TZKさんは以前からCDIにチャージする電圧を昇圧をしたいということで、色々と試験はしてみました。

SDRの発電機は大よそ350Vの電圧を発生しています。
(参考:2013年06月29日 SDR用自作CDI考察)
倍電圧に昇圧すると700Vになってしまいます。
これはSDRの発電機のアイドリング付近の波形です。
2系統の入力2

コッククロフト・ウォルトン回路を使って昇圧した際の問題は、簡単に定格電圧を超えてしまう事です。
cdi

実質アイドリング付近では700V程度を観測してしまうので、この電圧を抑えるためにメインキャパシタのサイズを大きくするアプローチは以前試しました。
(参考:2016年05月07日 昇圧AC-CDI波形を見てみる)
最終的にはコンデンサ容量が大きすぎて、放電が間に合わないという現象が発生。
これはこれで問題無いという見方もあるのですが、何となく気持ち悪い気がします。
高回転でも低回転でも400V位に抑えられればと思って考えたのが次の試験用回路です。
rist
R1とR2の比率でフォトトライアックが動作する電圧が決まります。
これを400V程度になる様に設定すれば低回転では3回充電、高回転では4回充電される様になると想定しています。
純正のCDI回路では、高回転側では150V程度の電圧しか供給していませんが、この回路が上手く行けば、メインキャパシタの1.5uFを、TZRやRZ等の2気筒用CDIの様に2.0uFにしても200Vを超えてくると思います。放電時間を長く取れる様になってきます。

フォトトライアックは大した電流が流せないので色々と検討していました。
(ええ、当然秋月千石縛りで)
I-07634
これか、ゼロクロス制御が可能なものを使うかはまだ検討中です。
思うような結果が得られた場合、最終的な基板ではもう少ししっかりとしたトライアックを使ってマイコン制御する形を取れればと思います。

天気が悪ければ前者の検討、良ければ後者の実走を一度やってみたいと思います。

レースシーズンが始まったので、こういう話がまたポツポツありますね。