2018年06月04日 SDR:チャージコイル終了(前編) のつづき
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前回、CDIに高電圧を提供するコイルが断線している事が分かった。
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ワニスが一部溶けている様にも見える。
ちなみにさっき知ったんだけど、ワニスって英語でVarnish(バーニッシュ)というらしい。
これが訛ってワニス→ニスに変化したという。
へー。

配線色からいえば黒赤〜黒線になるんだけど、SDRのコイルも経年でここが故障してしまう事は多いみたい。

気になるのはOSR-CDIの配線でちょっと実験をしていた時期と重なるので、そこをもう一度検分する。
もともと、SDRのチャージコイル(CDIのコンデンサに充電するコイル)ってちょっと変わっていて、2つのコイルが分離して接地されている。
DT系やRZ系とも違う。
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なので、OSR-CDIの基板にはSDR専用のダイオードが一か所だけ存在する。
ヤマハ(日本電装)もこんなところでこんな実験的な回路を組まなくても良いのに。
このタイプを見かけたのは他ではCDIセロー位。

このSDR専用のダイオードって必要なんかなと以前から思っていたので外して試してた。
SDRの2つのコイルは、150V〜250Vを発生する黒赤〜黒のVHコイルと、50V位を発生する黄〜茶のVMコイルがあって、この黄〜茶のコイルって純正CDIとの組み合わせだと、充電の仕事をしてない。
恐らく何らかの進角・遅角用、レブリミッター用か何かに使っているんだと思うけど、デジタル化されたOSR-CDIには不要の物だったりする。

なので、どうなるもんかとSDR専用のものを取り外して暫く使ってた。
2018年04月08日 OSR-CDIv1.1のリリースノートと今後
別にこれが普通に走るんだよなと。

これが今回特別な何かをした点になるんだけど、このダイオードを取り外した結果何が起こるかというと、2つのチャージコイルに変化が起きる。
VHコイルは半波整流され、VLコイルは電流が全く流れなくなる。
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電流量が削減されるので、コイル自体は熱を持ちにくくなる。
そもそも半波整流してコイルが熱で燃える位なら、世の中に沢山走っているバイクなんてみんな燃えている訳でして・・・。
というか、もう一個のコイルは純正も半波整流されてます。

という事で因果は無いんだろうな、、、とか思いつつ、ビビりな自分はとりあえずSDR専用ダイオードを復活させた。エンジン出力は分からん程度には向上するし。
本当はもう一度このSDRダイオードを外して別のコイルで試すべきなんだけど、また予備品がストックできたら考える事とする。

結局、ダイオードはあんまり関係ないという結論です。

しかしこの部分は「純正をしっかりトレースして代替部品を確立する」とします。
あくまでこれは原因では無いと思うけど、ダイオード1本の為に懸念を残すのもアホらしいので、実験はこれで終わりにする。