コロナ対策として「3つの密」って、もうみんな知っていると思います。
sanmitsu

まず自らが感染していると考えて、これは絶対に避けて感染を広げない様にしなければならない場所です。

最近は省略語になってサンミツ、サンミツと呼ばれてますけど、サンミツと言う単語を聞くたびに、

壇蜜(ダンミツ)を思い出す人は多いと思います。

いや絶対沢山いるって!
あ〜すいません、このくだりは壇蜜を使いたかっただけです。



さて、本題。
ヘリテイジ&レジェンズ(https://handl-mag.com/)というバイク雑誌は、なんというか、大きくて古い4気筒のバイクのカスタムを中心とする内容なんですが、その中で異色の連載がありまして。
ライターの中村さんという方が、テイストオブツクバに出場する物語が紡がれています。
中村さんの「俺、なんもわかんない」スタンスからテイストに挑戦する記事はウェブで過去ログが見れますが、なかなかに面白いんです。
わかんないんで、色々な人に聞いていく。
そして実際にどんどんタイムが早くなる。
そんな連載です。

H&Lという雑誌は基本的に「凄いでしょ、これ」というコンプリート車の記事が中心なんですが、この連載は「駄目だこりゃ笑」というトライ&エラーが中心の記事。
なんせ中村さんは過去のキャブのジェッティングログすら残していないという。
「なんで昔はあんなにエンジン回ったのに、今は回らないのか?ジェット忘れちゃったからどうしようもない」
・・・という、読者が「志村〜後ろ後ろ〜」という様な感じで進行するので、ついつい引き込まれてしまう。

今日も「いや〜メインジェットで悩んでるんですよね。300番〜340番でフラフラしてて」
TZR250にTM32パワージェット付きで340番?パイロット側は何番なんです?と聞くと
「家帰らないとわからん!」
駄目だこりゃ!(笑)
中村さんがマッタリと足掻く姿が読者の共感を呼んでいるんじゃないかなと思っています。
H&Lの箸休め的な存在なんかもしれません。
しかし成長日記のような風体で、次はどうなるんだろうとワクワクさせる連載なんです。


話を戻して。
この55号車にOSR-CDIを取り付けたのがシゲテックのシゲキさん。
で、前回一緒にセッティングのお手伝いなんかをしてきました。

その時シゲキさんが「チャンバー変えた方が良い」みたいな話をしていて、その後ワンオフチャンバーを作成して取り付けたそうで。
なんでもSP忠男とSUGOで使っていたチャンバーのガッチャンコした様な特性なんだそうで、12000rpmまでストレスなく回るとのこと。
ただ、それが故に点火時期やYPVSのセッティングも合わなくなるのが道理。
ひと月前程に中村さんからヘルプの連絡があって、ちょっと行ってきました。
OSR-CDIは自分でセッティングして貰いたいとは思うんだけど、シャシダイ乗せてトライ&エラーをやれる機会もそうそうないので。

セッティングする場所は八王子Realize(http://mytec-realize.com/)。
IMG_5415

Realizeの道岡代表(イケメン)自らシャシダイで計測しながらセッティング。
IMG_5417
まぁ細かい事はヘリテイジ&レジェンズの紙面に譲るとして、道岡代表のアドバイスもあって、6トライで大よその結果は出ました。
点火時期だけでゴニョゴニョパーセント程ピーク出力があがりました。
どうもポートもやっているという事だったので、道岡代表に「ポートがこうなっている場合、どっちですかね〜」と相談し、アドバイスを貰いつつYPVSも調整。
結果として7000〜9000rpmの領域もおおむね改善。
結局チャンバー特性に合わせて、11000rpmまではガッツリ進角して、それ以降はガッツリと遅角する設定となりました。(念の為ですけど、別のチャンバーだと別の設定が必要になると思います)
NSR250の点火マップで言えば、下の赤枠の様な感じです。
NSR
うん、定型パターン。
ただ、NSRの点火マップを見ていても分かる通り、これは全開時のマップなので、じゃぁ本当にこれがベストなのか、というと違うんです。
筑波で走るこの車両にはスロットルポジションセンサーがありません。
というと、色々なシチュエーションを考慮した上で、混ぜ込んだ点火マップを作る必要があるって事なんかなと思います。
筑波のバックストレートから長い長い最終コーナーに入った時、パーシャルで我慢する時にこの点火時期がベストかというと、それは違うのかも知れません。


途中排気音が低い音になってきていたので、後からシゲキさんに相談したところ、パワーが出ているエンジンはそういう音がする、って事を教えて貰いました。
その他にも短い間に色々あったんですが、それはまたH&L雑誌の方で。
結構面白い記事になるはずです。

ちょっと設定を変えるだけで結構馬力が出るので、やっぱりレーサーは面白いなとは思いました。
逆に考えると、点火時期や排気デバイス調整無しで筑波とか岡国でレースを戦うのは、厳しいんじゃないかなって思ったりもします。
ジールトロニックやOSR-CDIは、テイストの様なカリカリのレース現場では、たぶん必須なアイテムになっているとは思います。

ちなみに本日の岡国。
tazaki
世界最速のSDR200がガッツリ走行していました。
OSR-CDIは問題無く、という連絡を頂きました。


終わりに中村さんとラーメン屋。
IMG_5426

「利楽猿さん、デビルマン好きなんですか?」
と聞かれたので、え?なんで?
自分のFacebookで、ついこの間「段々世の中デビルマン見たいにならへんかな」とか呟いたのを見られたらしい。

最近新型コロナ感染者の犯人捜しがネットで良く見かけたんだけど、この先に待ち受けているのは、まさに永井豪のデビルマンの世界なんかもねと思ったんで。
そうならないで欲しいですね。

そこからデビルマンの映画やアニメの話を散々して〆ましたとさ。
皆様お疲れ様でした。
(実はもう一人先生が来ていたんですが、時節柄色々と不都合がありそうで伏せてます)


最後に。
OSR-CDIは今日転機を迎えました。
なんと、このTZR250はOSR-CDIが設定可能な進角の範囲を超えて来たんです。
詳細はまたこんど。
ヤマハのツインは点火が同爆なので、色々と大変っすわ。