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OSR-CDI Ver1.5.0β版で進めているスロットルポジションセンサー対応の旅も終わりを迎えました。

88年製のRGV250ガンマ、WOLF250は、アナログ点火装置で動いていて、デジタル化されるのは89年式からです。
88年式のフライホイールはアナログ点火用に最適化されていて、ピックアップ信号が来着するタイミングがかなり遅く、BTDC29度〜30度付近でやってきます。
これだと物理的にBTDC30度以前に点火する事はできないのです。
また89年式以降のCDIはデジタル化されているので、ピックアップ信号を受け取った後に暫く計算時間を要します。

さて、このデジタルCDIは、VJ21後期型、VJ22で採用されているのですが、88年式よりももっと早いタイミングで点火しているところがあります。
こんな感じ。
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これをOSR-CDIで再現しようとしてもできません。
こんな感じになります。
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5,000〜10,000rpm位で大きな差が出ます。

これをどうにかするには、89年式RGV250Γか89年式、90年式のウルフ250のフライホイールが必要となります。
数がかなり限られていることと、フライホイールという性格上、エンジンと一体となって出品されることが多く、単体で手に入れるのは困難だと思います。
そのうちポロリと出てきて安価だったら拾おうかと思います。

んで、コメント欄から「スーパーナウエンジニアリング(以下SNE)製の改造ウッドラフキーがある」という話を教えて貰いました。
ウェビックで売っていたので早速購入です。

事前に「ウルフのフライホイールを外すのはめちゃくちゃ硬い」と、亀有ウルフさんから聞いていたんですが、まぁ硬かったですね。

その辺は動画見てください。
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純正品とSNE製のもの。
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ウッドラフキー自体はオフセットされたもの、という事ではなく、単に片方を削ったものでした。
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ウッドラフキー自体、嵌めあいがメッチャきつくて、これを取り付けるのもまた苦労しました。
最終的にはやすりで少し面取りして対応しました。
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このウッドラフキーは片面を削っただけのものなので、フライホイールはガタつきます。
大体ノーマル基準から8度位回転方向にガタつくようになりました。


んで、タイミングライトを当てたところ、全然進角してないのでビビったんですけど、よくよく考えたら、マーキングしたフライホイール自体がズレているんで、新しくマーキングしなおさないといけなかっただけですね。
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OSR-CDIで20度固定にして、校正したところ、ピックアップ位置は当初30度から38度になりました。
まぁつまり8度位ウッドラフキーでズレたということ。

ちなみになんですが、タイガパフォーマンスが発売しているNSR250用オフセットウッドラフキー。
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こちらはちゃんとオフセットしてました。
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NSR用はサイズがデカイので、全然使えませんでしたが。

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ちなみにですね、DMM.makeでステンレスで作ったら、1000円位なんすよね・・・。
先月までだったら半額500円だったので、試してみたかった。
惜しい事をしたです。
ただ、これだけ小さい部品なので、精度がどの程度でるか。
±0.2ミリの精度なので、かなり良い方だとは思いますが、やすりで成形は必要になるかもですね。


さて走ってみた完走なんですけれども、
スロットルポジションセンサーは正義
という感想です。

なんでウルフ250には最後まで搭載されなかったのか。
結構街乗り領域で顕著に良い感じですね。
面白かったのは、以前なら高速道路巡行中、5000rpmで結構な振動があったのですが、それが落ち着いたところです。
アクセル開度2/4位だと思うのですが、点火時期の進角が結構大きくなっています。
このあたりは、88年式純正アナログCDIと進角が10度位違います。
ちゃんと点火してちゃんと燃えてるのが原因なんじゃないかと勝手に思っています。



いや〜流石純正。
いい感じです。

これほんま、なんでウルフには採用されなかったんだろう。

つづく